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卒業生一人一人の前途に、幸多からんことを(校長室より)

本日、3月10日(金)に令和4年度卒業式を実施しました。
今回で、33回目となります。

心配された天候も薄日が差す好天となり、春本番の暖かさの中での卒業式となりました。
今回は、文科省の通知により感染防止対策を緩め、保護者の皆様にも2名を上限に参列していただくことができ、本当に良かったと思います。

卒業生の態度は大変立派で、卒業後の活躍を大いに期待させるものでした。
生徒会長の答辞や卒業記念合唱「正解」と併せて、後輩たちもそのエールをしっかりと受け取ったことと思います。

私からは、式辞の中で2つの励ましの言葉を贈らせていただきました。
主な内容は以下のとおりです。


皆さんの晴れの門出に当たり、二つのはなむけの言葉を贈りたいと思います。
1つ目は、「出会いを大切にしてほしい」ということです。
今までの十五年の人生の中で、皆さんには様々な出会いがあったことと思います。
そして、これからの人生では、今までよりずっと多くの出会いがあります。
その一つ一つの出会いを、是非、大切にしてください。
様々な人との出会いは、自分の新たな可能性の扉を開いてくれます。
スポーツとの出会いは、仲間との連帯感を高め上達の喜びを感じさせてくれます。
音楽との出会いは、感性を豊かにし、感情の幅を広げてくれます。
書物との出会いは、人生を支え、進むべき方向を定めてくれます。
絵画や彫刻などの芸術作品との出会いは、様々な見方や世界観があることに気付かせてくれます。
そして、科学との出会いは、真実とは何かを見極めさせてくれます。
このような、様々な出会いを大切にしてください。
アップルの創始者スティーブ・ジョブズ氏も、「点と点は何かしらの形で将来つながっている。」と述べてます。
感性を磨き、出会いを大切にする心を持っていれば、きっと皆さんの人生は、心ときめくような彩り豊かなものになることでしょう。

2つ目は、「自分で自分の背中を押せる人になってほしい」ということです。
私は、教師の最も大切な仕事の一つは、一人一人の個性や適正を見極めた上で、迷っている生徒たちの背中をしっかりと押してあげることだと思っています。
もちろん御家族や友人もおりますが、義務教育を終え成長するに従い、誰かに自分の背中を押してもらえる機会は確実に減ってきます。
人は、強さと弱さを併せ持っており、人生の重要な決断の場面でも迷うことがあります。
新たな一歩を踏み出す勇気がないと、自分で自分の可能性にふたをしてしまうことになるかもしれません。
サントリーの創業者であり日本の洋酒文化の基礎を築いた鳥井信治郎氏も、「やってみなはれ。やらなわかりまへんで。」の精神で、不可能を可能にしてきました。
皆さんがこれからの人生において、本校のスローガン「挑戦~夢を志に~」の言葉どおり、3年間で培った「西中魂」をよりどころに、自分で自分の背中をしっかりと押しながら自らの人生を切り拓き、大輪の花を咲かせてくれることを切に願っています。


保護者の皆様には、3年間、本校の教育に対する格別の御理解と御協力を賜り、本当にありがとうございました。 
本校を巣立っていく卒業生の皆さん一人一人の前途に、幸多からんことを心よりお祈り申し上げます。