立志生へのエール(校長室より)
先週2月3日(金)に立志式を実施しました。
記念講演会では、真岡市出身のカメラマン・野澤亘伸様からお話をいただきました。
野澤様は、グラビア撮影はもちろん、日本ユニセフ協会の現地視察にも同行され、紛争の悲惨さや子供の貧困の現状を伝える活動にも力を入れておられます。
また、将棋の師弟関係に着目した著書や昆虫写真集などを発刊されるなど、多方面で活躍されています。
御講演は、御自身が撮影された多くの写真にもとづくお話でしたが、写真の一枚一枚が雄弁に真実を語りその背景を野澤様が説明されるとう、非常に興味深いものでした。
最後には、「『あきらめない』という言葉と向き合ってほしい」とエールをいただき、立志生にとって大変意義深いものとなりました。
立志式の式辞では、吉田松陰の言葉、「志を立てて もって万事の源となす」を引用し、夢に向かって決意を新たにした立志生を励ましました。
主な内容は、以下のとおりです。
ここで、立志を迎えた皆に、「志を立てて もって万事の源となす」という言葉を贈る。
この言葉は、幕末動乱の時代に長州藩で生を受け、「至誠」を貫き通し勇敢に行動した吉田松陰のものである。
「全ての実践は志を立てることから始まる。」という意味になる。
「志」とは、心に決めた目標に向けて進もうとする気持ち、決心のこと。
志がなければ、困難を乗り越えることができず、大きな夢も途中でくじけてしまうことだろう。正しいことを貫こうとしても、心が折れてしまうかもしれない。
志は、事を成そうとするときの全ての源であり、最も大切なものである。
本校のスローガン「挑戦~夢を志に~」にも、その思いが込められている。
松陰は、幕末に叔父から引き継ぐ形で「松下村塾」という私塾を開いた。
松陰自身が教えた期間はわずか1・2年だったが、身分や階級にとらわれず志ある者を塾生として受け入れ、久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文、山県有朋など、多くの逸材を育てた。
松陰は、29歳という若さで亡くなるが、その志は多くの塾生たちに受け継がれ明治維新の原動力となった。
夢や目標を持ち、それを実行に移すときには、必ず多くの困難にぶつかる。
しかし、簡単にあきらめてはいけない。
夢や目標の実現は、他人から与えられるものではなく、自ら努力して勝ち取るものだから。
もし、くじけそうになったら、「誓いのことば」を一生懸命考え堂々と宣言した今日の熱い気持ちを思い出し、自らを奮い立たせ、「西中魂」の精神で頑張ってほしい。
教職員一同、皆のこれからの活躍と輝かしい未来を祈念している。