校長室から

入学式式辞

 花々が美しく咲き誇り、新入生の皆さんをお祝いしているかのようです。このような風光る良き日に、令和五年度物部中学校入学式を挙行できますことを、心から感謝申し上げます。
 さて、伝統ある物部中学校に入学された三十名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんが入学されるのを在校生、職員一同心待ちにしていました。そして、保護者の皆様、お子様の大きく成長された姿に喜びもひとしおかと存じます。本当におめでとうございます。
 先ほどの新入生呼名の元気ある返事に、これから始まる中学校生活三年間への意気込みが感じられ、たいへん嬉しく思いました。
新入生の皆さんは、本日より物部中学校の生徒となりました。私たちは皆さんが充実した中学校生活が送れるよう、全力で応援しますので、どうぞ安心して中学校生活をスタートさせてください。
 さて、これから新しい生活を始める皆さんに、私から二つのお願いがあります。
一つ目は、「早く中学校生活に慣れて欲しい」ということです。教科ごとに先生が変わりますが、基礎的・基本的な知識・技能を身に付け、自分自身の学力を向上させてください。また、部活動や生徒会活動、運動会や文化祭などの学校行事は、生徒たちの力で行われます。三年生が中心に皆さんを導いてくれます。自分から進んで行事や部活動に参加し、自分のもてる力を大いに伸ばしてください。小学校に比べて学校が遠くなった人もいるかと思います。交通安全に気を付けて毎日元気に登校しましょう。
 二つ目は、自分と周りの人の存在を大切にしてほしいということです。

 皆さんに次の言葉を紹介します。「リスペクトアザース」。
リスペクトとは「尊敬する」「大切に思う」「敬意を払う」という意味です。そして、アザースとは「自分以外の人、もの」という意味です。この二つを合わせて「自分以外の人やものを大切に思いましょう」ということになります。
 私たちの周りには、いろいろな人がいます。趣味や得意・不得意なことも違います。みんなが自分と同じとは限りません。様々な特性・特徴のある人たちで成り立っているのが社会であり学校です。相手の立場を理解しようとせず、自分の都合で判断してしまうことはないでしょうか。それでは、自分の周りの人や物を乱暴に扱う自分勝手な人になってしまいます。大事なことは、自分との違いに気づき、その人の立場になって考えることです。周囲の人を大切に思うことは、自分が周りの人から大切な存在として認められることにつながります。ぜひ、この「リスペクトアザース」を心にとめ、学校生活を送ってください。
 保護者の皆様、改めてお子様のご入学、誠におめでとうございます。本日より、本校教職員で未来を担う子供たちを、責任をもってお預かりします。保護者の皆様方におかれましては、本校の教育にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、新入生の皆さんが二宮尊徳先生の「積小為大」の言葉を胸に、中学校三年間で大きく成長することを期待し、式辞といたします。

 令和5年4月10日