科学技術週間に思う(校長室より No.39)
少し前の話になりますが、令和6年4月15日(月)~21日(日)までの1週間は、「科学技術週間」でした。
科学技術週間は、科学技術について広く一般の方々に理解と関心を深めていただき、日本の科学技術の振興を図ることを目的として昭和35年2月に制定されました。
日本が真に豊かな国として発展し世界の平和と繁栄に貢献していくためには、「教育・文化立国」を実現するとともに、社会経済発展の原動力となる「知」の創造と活用に向けて「科学技術創造立国」の実現を図ることがとても重要です。
最近では、次代を担う青少年の「科学技術離れ」「理科離れ」も指摘されています。青少年の科学技術に親しむ機会を充実することも将来の日本にとって大切なことです。
そのようなこともあり、本校では今年度から「理科研究会」を始めることとしました。
「ロボコン研究会」と同じように、自分が所属している部活動に加える形での参加となります。
研究成果は、日本学生科学賞や栃木県理科研究展覧会などで発表する予定です。
多くの生徒の参加を期待しています。
なお、科学技術週間に合わせて、日本人ノーベル賞受賞者一覧を掲載します。
1949年…湯川 秀樹氏、ノーベル物理学賞、中間子の存在を予言
1965年…朝永 振一郎氏、ノーベル物理学賞、量子電気力学での業績
1968年…川端 康成氏、ノーベル文学賞、日本人の心の本質を繊細に表現
1973年…江崎 玲於奈氏、ノーベル物理学賞、半導体でのトンネル効果を発見
1974年…佐藤 栄作氏、ノーベル平和賞、非核三原則の提唱
1981年…福井 謙一氏、ノーベル化学賞、フロンティア電子理論
1987年…利根川 進氏、ノーベル生理学・医学賞、抗体多様性の遺伝的原理を解明
1994年…大江 健三郎氏、ノーベル文学賞、苦境にある現代人の姿を表現
2000年…白川 英樹氏、ノーベル化学賞、導電性高分子の発見と発展
2001年…野依 良治氏、ノーベル化学賞、キラル触媒による不斉反応の研究
2002年…小柴 昌俊氏、ノーベル物理学賞、ニュートリノの観測に成功
田中 耕一氏、ノーベル化学賞、タンパク質のイオン化に成功
2008年…南部 陽一郎氏(米国籍)、ノーベル物理学賞、自発的対称性の破れの発見
小林 誠氏、益川 敏英氏、ノーベル物理学賞、CP対称性の破れの起源の発見
下村 脩氏、ノーベル化学賞、緑色蛍光タンパク質の発見と開発
2010年…鈴木 章氏、根岸 英一氏、ノーベル化学賞、クロスカップリング反応の開発
2012年…山中 伸弥氏、ノーベル生理学・医学賞、iPS細胞の作製
2014年…赤崎 勇氏、天野 浩氏、中村 修二氏(米国籍)、ノーベル物理学賞、青色発光ダイオードの発明
2015年…梶田 隆章氏、ノーベル物理学賞、ニュートリノ振動の発見
大村 智氏、ノーベル生理学・医学賞、寄生虫による感染症の治療法発見
2016年…大隅 良典氏、ノーベル生理学・医学賞、オートファジー(自食作用)の解明
2018年…本庶 佑氏、ノーベル生理学・医学賞、免疫の働きを抑える分子の発見とがん治療への応用
2019年…吉野 彰氏、ノーベル化学賞、リチウムイオン二次電池の開発
2021年…眞鍋 淑郎氏(米国籍)、ノーベル物理学賞、気候の物理的モデリング、気候変動の定量化、地球温暖化の確実な予測
28名の受賞者のうち、生理学・医学賞を含めれば、25名が科学系の功績での受賞ということで、日本の面目躍如といったところです。
東中生から未来のノーベル賞受賞者が誕生することを楽しみにしています。