こどもの読書習慣2024「ひらいてワクワク めくってドキドキ」(校長室より No.40)
4月23日(火)~5月12日(日)までの約3週間は、「こどもの読書週間」です。
「こどもの読書週間」は、1959年(昭和34年)にはじまりました。
第1回は、日本書籍出版協会児童書部会が中心となって開催した「こども読書週間」(4月27日~5月10日)です。
この年は、ポスターではなくしおりを作成し、東京都内の書店やデパートで配布したと記録されています。
1959年11月に読進協が発足したので、翌1960年の第2回より、読書推進運動協議会が主催団体となり、名称を「こどもの読書週間」、期間を5月1日~14日(こどもの日を含む2週間)と定めました。
「こどもの読書週間」は2000年の「子ども読書年」を機に、現在の4月23日~5月12日の約3週間に期間を延長しました。
4月から5月にかけては、「国際子どもの本の日(4月2日)」「サン・ジョルディの日(4月23日)」などの記念日・関連イベントも多く、また、2001年12月に公布・施行の「子ども読書活動推進法」により4月23日が「子ども読書の日」となった影響もあって、「こどもの読書週間」は年々大きな盛りあがりをみせています。
2024年「第66回こどもの読書週間」の標語は、「ひらいてワクワク めくってドキドキ」です。
東中の図書室にも多くの新刊が配架されています。
以下に、おすすめの図書を紹介しますので、「こどもの読書週間」をきっかけに是非、読んでみてください。
〇成瀬は信じた道をいく(宮島未奈)
言わずと知れた2024年本屋大賞受賞作「成瀬は天下を取りに行く」の続編
成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。
個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!?
読み応え、ますますパワーアップの全5篇!
〇みつばの郵便屋さん1~8(小野寺史宜)
郵便配達員・平本秋宏には年子の兄弟がいて、いまやちょっとした人気タレント。
一方、秋宏は顔は兄とそっくりだが、性格はいたって地味、なるべく目立たないようにしているのだが……。
「あれ、誰かに似ていない?」季節をかけぬける郵便屋さんと街の人たちが織りなす、小さな奇蹟の物語。
〇勿忘草をさがして(真紀涼介)
一年前、偶然出会ったお婆さんに会いたい。
しかし手掛かりは、庭に良い匂いの沈丁花が咲いていたことと、その庭でお婆さんが発した不可解な言葉だけ……。
思わぬトラブルによりサッカー部を辞め鬱屈した日々を送る航大。
春を告げる沈丁花の香りに、親切にしてくれたお婆さんのことを思い出し、記憶を頼りにその家を探していたところ出会ったのは、美しい庭を手入れする不愛想な大学生拓海だった。
拓海は植物への深い造詣と誠実な心で、航大と共に謎に向き合う。
植物が絡むささやかな“事件”を通して周囲の人間関係を見つめなおす、優しさに満ちた連作ミステリ。鮎川哲也賞優秀賞受賞作。
〇リカバリー・カバヒコ(青山美智子)
新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。
近くの日の出公園にある古びたカバの遊具・カバヒコには、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。
人呼んで、”リカバリー・カバヒコ”。
アドヴァンス・ヒルに住まう人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。
急な成績不振に悩む高校生、ママ友たちに馴染めない元アパレル店員、駅伝が嫌でケガをしたと嘘をついた小学生、ストレスからの不調で休職中の女性、母との関係がこじれたままの雑誌編集長……
〇リラの花咲くけものみち(藤岡陽子)
幼い頃に母を亡くし、父が再婚した継母とうまくいかず不登校になった岸本聡里。
愛犬のパールだけが心の支えだった聡里は、祖母・チドリに引き取られペットたちと暮らすうちに獣医師を目指すように。
北農大学獣医学類に進学すると、慣れない寮生活が始まった。
面倒見のよい先輩、気難しいルームメイト、志をともにする同級?らに囲まれ、学業や動物病院でのアルバイトに奮闘する日々。
伴侶動物(ペット)の専門医を目指していた聡里だが、馬や牛などの大動物・経済動物の医師のあり方を目の当たりにし、「生きること」について考えさせられることに…。
ネガティブだった聡里が北海道で人に、生き物に、自然に囲まれて大きく成長していく姿を描く感動作。