いつか必ず(校長室より No.31)
写真のように、校内のあちこちに飾られている「シャコバサボテン」がきれいな花を咲かせています。
この品種は、南米の高山を原産とするサボテンで、冬場のクリスマスの時期に開花することから、海外では「クリスマス・カクタス」とも呼ばれています。
開花には、日照時間が関係しているようです。
冬の寒い時期に咲いたシャコバサボテンの美しい花を見て、安積得也さんの「明日」という詩を思い出しました。
「はきだめに えんど豆咲き 泥地から 蓮の花が育つ
人皆に美くしき種子(たね)あり 明日何が咲くか」
子供たちの限りない可能性に期待する作者の思いが込められた、すばらしい詩だと思います。
安積さんは、詩人としてだけではなく、官僚や栃木県知事(官選)、社会評論家など多方面で活躍された方です。
また、明治、大正、昭和、平成と4つの時代を生き抜いた方でもあります。
子供たちは様々な可能性の種子を秘めていますが、そこから咲く花は一つとして同じ形や色のものはなく、花の咲く時期も異なります。
しかし、必ず花は咲きます。
この詩を思い出して、改めて、教師の仕事は子供たちが持っている可能性を信じ、様々な支援をしながら、辛抱強く開花を待つことなのだと感じました。
生徒の皆さんも自身の中にある可能性の種子を信じ、努力してほしいと思います。
いつか必ず大輪の花が咲くはずです。