学校の様子

朝会(校長講話)

5月7日(火)朝

 新5千円札の肖像画になる津田梅子さん(1864年、東京生まれ)の育った明治時代は、「女性に教育は必要ない」と考える人がたくさんいました。そのような時代に、「女性の教育の必要性」、「女性の社会での地位の向上」を目指して活動した人です。梅子さんが、7才のときから11年間、アメリカに留学し、英語・文学・科学など幅広くの学問を学びました。帰国後、日本の女学校で英語の先生になりましたが、「女性は結婚のために勉強する」という考え方に納得いかず、再びアメリカへ留学しました。「女性の地位を向上させる方法」について研究した梅子さんは、女学校の先生をしながら、理想の学校をつくる準備を続け、女子英学塾(後の津田塾大学)を設立し、女性の教育と女性の地位を向上のために尽力した。
 新千円札の肖像画になる北里柴三郎さん(1853年、熊本生まれ)は、近代日本医学の礎を築いた人です。33才からドイツに留学し、留学中に、破傷風という感染症の免疫を発見しました。破傷風菌は、世界中の土の中に広く芽胞状態で分布し、擦り傷や切り傷から菌が体内に侵入することで発症する病気です。毎年、日本で40人ぐらいが発症し、1/3ぐらいの人が死亡する怖い病気です。また、全世界で8,500万人ぐらいの人が亡くなったペスト菌も発見しました。ペスト菌は、ネズミの血を吸ったノミが、人の体に入り込み、血を吸うことで感染する病気です。北里さんたちは、海外から入港した船の中にいるネズミの駆除をすることで、日本への侵入を防ぎました。現在は、世界中でペスト菌がほとんどいなくなりました。後に、北里研究所(後の北里大学)を設立し、たくさんの優秀な医者を排出しました。