あいさつ

真岡市立山前小学校長 阿久津 裕美(令和6年4月1日~)

 令和6年度より本校校長になりました阿久津と申します。どうぞよろしくお願いいたします。令和6年度、本校は1学年34名、2学年34名、3学年40名、4学年50名、5学年25名、6学年38名、合計221名でスタートしました。子供たちは新しい学年・学級での学習や生活に希望といくらかの不安を抱いて、入学式、始業式を迎えたことと思います。私たち職員は、そのような子供たちの思いを受け止め、子供たちにとって毎日が楽しいと実感できる学校となるよう、教育活動を進めてまいります。

 さて、今の子供たちが大人になって社会で活躍する頃には、人工知能(AI)の飛躍的な進化により、我が国は厳しい挑戦の時代、予測が困難な変化の時代を迎えると言われています。このような時代にあって学校教育には、子供たちが様々な変化に積極的に向き合い、他者と協働して課題を解決していくことができるようにすることなどが求められています。そのようなことを受けて、山前小学校の児童を、変化の激しい予測困難な時代においても社会の変化に柔軟に対応しながら自立して豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となるよう、協働して社会に貢献できる人になるための基盤を育成することが重要であると考えます。

 本年度、本校では、学習面の重点として「主体的に表現し、協働的に学び合う児童の育成」を目指し、課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ授業づくりに視点を置いて、授業改善に取り組んでまいります。

 また、生活面の重点としては、基本的な生活習慣の確立を基盤に、引き続き自尊感情や自己肯定感を高める教育に取り組んでまいります。

 そして子供たちには、他者を思いやれる「優しさ」困難に負けない「たくましさ」主体的に問題にかかわる「賢さ」を身に付けられるよう、学校教育活動のあらゆる機会を捉えて繰り返し指導・支援していきます。

 ところで、学校教育の全ての基盤は安全・安心であると考えます。今年度も、児童の安全の確保と安心できる環境の保証を第一に考え、その上で児童一人一人が学習や学校生活に専念できるよう職員一丸となって取り組んでまいります。保護者や地域の皆様に本校教育に対するご理解とご協力をいただきながら、地域とともにある信頼される学校を目指して努力してまいる所存です。

 このような考えから次のような学校経営方針のもと教育活動を行ってまいります。

 

 【令和6年度 山前小学校 学校経営方針】

1 学校経営理念(使命・ミッション)
 変化の激しい予測困難な時代において、一人一人の児童が自立して豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となるよう、協働して社会に貢献できる人になるための基盤を育成する。(自立と社会貢献)

2 学校教育目標

  仲良く 助け合う子ども (一日一善)
  ねばり強くがんばる子ども(一日二汗)
  進んで学習する子ども  (一日三考)

3 目指す子供像    ◎・・・今年度の重点(全教育活動を通して育成を目指す)
 〇状況に応じて自分の判断で自らあいさつを交わすことができる子
 
聞き手を意識して、周囲に伝わるように発言できる子(低学年)
 ◎友達の発表をよく聴いて、自分の立場をハンドサインで示したり、それに意見をつないで発言したりできる子(低学年)
 ◎他者の話をうなずきながら聴いて納得したり、いいところを自分に取り入れたりできる子(中学年)

 ◎話しているうちに、話し手自身がもっとよく理解できたり考えが深まったりできる子(高学年)

 ◎話合いにより、課題解決の方法や表現等がよりよいものとなり、洗練することができる子(高学年)
 〇友達と一緒に運動を楽しみ、夢中になって走り、心地よい汗を流すことができる子
 〇少しのことでもくじけず・へこたれず・あきらめずに、問題の解決に当たろうとする子

 【育てたい資質・能力】主体的なコミュニケーション力

4 目指す学校像
 ・安全・安心な学校  
 ・活力があり、明るく温かみのある学校  
 ・「今日も来て良かった」と思える学校  
 ・保護者や地域住民とともに歩む学校

5 目指す教職員像
 ・心身ともに健康で、人間性豊かな教師
 ・子供を愛し、熱く、温かい教師
 ・常に工夫改善に取り組み、同僚と共に育つ教師

6 児童の実態、保護者の願い
(1) 児童の実態
 〇素直で、友達と仲が良く親切である
 〇持久走など目標をもって頑張れる
 〇学習に意欲的に真面目に取り組める
 〇親切で心優しく、思いやりがある
 ・主体的に考えたり行動したりする態度や力を身に付けさせたい
 ・粘り強さやたくましさを身に付けさせたい
 ・自分の思いや考えを堂々と表現できるようになってほしい
(2) 保護者の願い
 ・主体性、協調性、創造力を身に付け、予測が困難な社会の中でもたくましく生きていけるようになってほしい
 ・自分の意見が言え、粘り強く行動できるようになってほしい

7 学校経営方針
(1) 教育基本法の教育理念や学校教育法に示された教育目標、学習指導要領の趣旨、「栃木県教育振興基本計画2025」の基本理念、栃木県「学校教育の重点」、真岡市学校教育目標を踏まえ、地域や学校及び児童の実態や課題を明確にし、知・徳・体の調和のとれた児童の育成に努める。
(2) 「生きる力」を育むことを目指し、特色ある教育活動を展開する中で、基礎的・基本的な知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力の育成に努める。
(3) 「仲良く助け合う子ども、ねばり強くがんばる子ども、進んで学習する子ども」の育成に努め、学校教育に対する家庭や地域社会の思いや期待に応えることにより、地域に信頼される学校づくりに努める。

8 今年度の努力点と具体策
            白抜き・・・特に身に付けさせたい能力や態度(キーワード) ・・・特に家庭のご協力をいただきたいこと

(1) 豊かな心を育む他者を思いやる心 【やり】
・学級経営の充実
 学級のルールづくり、「褒める」「叱る」など、教師の適切な指導・関わりにより、児童一人一人が誰からも認められ、自分らしくいられる学級集団をつくる。
・児童と教師との信頼関係の構築
 児童が「私は先生に大切にされている」と実感できるように、日々教師が児童に接し、コミュニケーションをとることで、児童との信頼関係を築く。
・学級活動における話合い活動の充実
 学級での話合い活動の充実により、問題解決のために話し合い集団としての合意形成を図る態度や能力を育む。
・清掃指導、読書指導の推進
 読み聞かせ、朝読書の計画的な実施、魅力ある図書室づくりを通して、本好きの子供を育てる。
・異学年交流の充実
 意図的・計画的に異年齢交流を取り入れ、自尊感情や思いやりの心を育む。
・明るいあいさつの励行 
 日常的なあいさつの指導を全職員で行う(職員も率先してあいさつ、呼ばれたら元気に「はい!」)ほか、児童会で主体的に取り組めるように工夫し、家庭や地域住民へ協力を求める。

(2) 確かな学力を育む。主体性  自己表現  行動力 【いも】
・「学びに向かう集団づくり」の充実
 発達の段階に応じた学習のきまりの徹底を図る。(聴き合える学級づくり・・・4・5月が勝負)
・「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善
 授業の中に自分の思いや考えを話したり書いたりする場面を意図的、計画的に設ける。それを適切に評価することで、失敗を恐れずチャレンジする態度や自己表現する力を育てる。
 目標と指導と評価の一体化に努め、個を生かす指導、個に応じた指導の充実を図る。
 授業研究会、相互授業参観を通して、教師間で互いに学び合い、指導力向上に努める。
・TT等による個に応じた指導の充実
 繰り返し学習やドリル学習を工夫し、基礎的な知識・技能を確実に習得させる。
・ICT有効活用の研究
 ICT支援員と連携し、タブレット端末の活用について研究する。(特に個の考えの外化と共有)
・児童会活動の活性化
 児童会活動を通して、学校の課題を解決するために考えを出し合い、友達と協力して主体的に取り組む態度や能力を育てる。
・家庭学習の充実 
 家庭と連携し、家庭学習の習慣化を図る。
・特別支援教育の充実
 教室にいる全ての子供がサポートを必要としているという視点に立ち、その時点で教育的ニーズに最も的確に応えられるよう、多様で柔軟な指導に努める。

(3) 健康・体力の維持増進を図るとともに、たくましい心を育む。たくましさ 辛抱 【ぼう】
・基本的生活習慣の形成
  「早ね 早起き 朝ごはん」の推進 
 家庭と連携を図り、「早ね 早起き 朝ごはん」を推進する。
・活動量に満ちた教科体育
 楽しく活動量に満ちた教科体育の実現を図る。「体力ジャンプアップ月間」を設け、体力向上を図る。
・外遊びの奨励
 放送により児童から外遊びを呼びかけるとともに、教員も共に遊ぶ。
・課題解決的な学習や体験活動の充実
 意図的、計画的に課題解決的な学習や体験活動を取り入れ、粘り強く取り組む姿勢を育て、達成感を味わわせる。
・めあてを決め達成に向けて努力する過程の重視
 めあてに向かって粘り強く取り組む過程を重視し、頑張りを価値付けする。清掃、授業、テスト、他者の話を聴くことなど、決められた時間内は集中して取り組ませる。(最後は褒めて終わる指導)

(4) 安全・安心な学校づくりを推進する。
・いじめの未然防止、早期発見・対応
 児童の観察、連絡帳、教育相談、調査等によりいじめの認知に努め、把握した場合は組織的に迅速に対応する。
・感染症対策の徹底
 感染拡大に対する職員・児童の危機意識を高めるとともに、予防策を徹底する。
・学校危機管理体制の充実
・定期・日常の安全点検の実施
 定期・日常の安全点検により、施設設備の不具合、危険箇所の早期発見に努める。
・危機管理マニュアルの見直しとマニュアルを活用した研修の実施
 危機管理マニュアルの見直しとマニュアルを活用した研修を実施し、職員の危機管理意識の高揚を図り、緊急時に迅速に対応できるようにする。
・機会を捉えた「命が一番」の継続指導
 避難訓練、交通指導、日常の指導により、児童に「命が一番」を訴え、危機回避能力の育成を図る。
・避難訓練、交通安全指導等の充実 
 保護者と協同して児童の引き渡し訓練を実施し、教職員と保護者の危機意識の高揚を図る。

(5) 家庭や地域の理解と協力を得ながら、地域とともにある学校づくりを推進する。
・教職員・児童・保護者・地域住民の学校経営方針、教育目標等の共有
 学校経営方針や教育目標等を、PTA総会、ホームページ、学校だより、地域懇談等で発信・共有し、学校教育への理解・協力が得られるようにする。
・地域の教育力の積極的な活用
 地域の人的・物的資源を積極的に活用し、実感を伴った質の高い学びの実現を図るとともに、故郷とちぎ・もおかに対する親しみ、愛着や誇りを育てる。
・家庭及び関係機関の理解・協力(山小サポーター制度の推進) 
 電話、連絡帳、家庭訪問等により、保護者に丁寧に対応し、説明責任を果たす。
・ホームページによる教育活動の積極的な発信
 学校ホームページを毎日更新し、児童や教育活動の状況を積極的に発信する。
・学校運営協議会制度、学校評価を生かした学校運営の改善・充実
 学校運営協議会における熟議や地域懇談で得られた意見・要望、学校評価の結果を十分に生かし、学校教育活動の一層の改善・充実に努める。
・職員の働き方改革の推進、不祥事ゼロ
 全職員で風通しのよい職場づくりに努めるとともに、業務改善推進委員会において働きやすい環境を整備する。

  

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