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令和5年度卒業式式辞
卒業式 式辞
校庭のコブシの花も咲き始め、春の訪れを告げている今日の良き日、中村小を卒業される84名の皆さん、卒業おめでとう。心からお祝い申し上げます。今、その かけがえのない仲間、一人一人に 卒業証書を手渡しました。その卒業証書は、6年間にわたる、努力の結晶であり、成長の証です。
みなさんは、個性豊かなメンバーが集まった学級で、お互いを認め、励まし合う心が育ち、自治的、共感的で、学びに向かう 学級集団に成長しました。そして、何より そこには他を思いやる笑顔の絶えない 明るいクラスがありました。学校生活でも、私が毎朝教室を訪ねると、いつも明るい挨拶を交わしてくれて、みなさんから元気を分けてもらいました。そして、いざ授業になると、真剣な学習態度で先生たちと向き合い、学力を向上させました。
昨年4月に最高学年としてスタートした6年生。1学期は新体力テストや陸上の練習に、一生懸命に取り組みました。一人一人が目標を立てて、自己記録を少しでも伸ばそうとする姿が、とてもまぶしく輝いていました。
2学期はたくさんの行事が続きました。修学旅行では、鎌倉での班別行動に向けて、仲間と何度も何度も話し合いを重ねて計画を練っていました。当日は、班の仲間とお互いに声を掛け合いながら、全員が協力してゴールの鶴岡八幡宮を目指す姿に大きな成長を感じました。
そして今の6年生が真の最高学年の力を発揮したのが運動会でした。中村ソーランでは、5年生に踊りを教えるとともに、自分たちのパフォーマンスを最高のものに昇華させようと毎日の練習を全力で取り組んでいました。応援パフォーマンスも、それぞれの団長が中心となって、応援合戦の声出しや応援歌、応援ダンスを下級生に指導して、全校生をチーム中村小にさせる活躍を見せてくれました。運動会で中村小が一体となって盛り上がったのは、紛れもなく六年生の本気の背中があったからです。
今、中村小の全校生が、笑顔で、元気に過ごしているのは、卒業生のみなさんが、「他喜力」を発揮し、下級生たちが幸せな気持ちで生活しているからです。来年度も五年生を中心に同じ姿が見られることでしょう。本当に、すばらしいバトンを下級生に渡してくれました。みなさんは、本校の誇りです。
今日の卒業式に、皆さんに贈る言葉が、二つあります。
一つ目は、「努力は自分を成長させる」です。4月からみなさんは中学生です。これからは、勉強も運動も自分ががんばった分だけ、自分に返ってきます。もしかしたら、努力したことが報われないこともあるかも知れません。でも、努力したその経験は、みなさんを確実に成長させます。努力を続けていれば、成功の分だけ自信がつきます。失敗の分だけたくましくなります。それは、努力しなければ感じることのできない、貴重な経験になります。そのように、中学校の難しい勉強や苦しい部活を自分を成長させる努力の日々にして、しっかり楽しんでください。
二つ目は、「母校の誇り」です。この中村小学校で、伝統を受け継ぎ、新たな伝統を引き継いだ卒業生です。これまでの成長に、自信をもって卒業し、中学校へ羽ばたいてください。中村小学校の卒業生であることに 胸を張って、「母校の誇り」をもってください。
保護者の皆様、お子様のご卒業、おめでとうございます。子供たちは本校での学びを生かし、明るく、素直で、思いやりのある、前向きな人になることができると確信しています。また、本校教育への、御理解、御協力に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
結びに、中村小学校の「学びの窓」で、多くの力を培った 卒業生の皆さんが、「努力」と「母校の誇り」を胸に、希望に満ちた 未来に向かって 歩み出すことを祈念し、式辞といたします。
卒業おめでとう。
令和6年3月18日 真岡市立中村小学校長 関本 辰男