校長室より

2025年2月の記事一覧

志を立てて もって万事の源となす(校長室より No.55)

昨日、2月4日(火)に立志式を行いました。
御来賓の皆様の御臨席を賜り、また、多くの保護者の皆様に御列席いただき、盛大に挙行できましたことに心より感謝申し上げます。

式辞では、吉田松陰の言葉を引用し、立志生への励ましとしました。
主な内容は、以下のとおりです。


ここで、立志を迎えた皆に、一つの言葉を贈る。
それは、「志を立てて もって万事の源となす」という言葉である。
この言葉は、幕末動乱の時代に長州藩、現在の山口県で生を受け、「至誠」を貫き通し勇敢に行動した吉田松陰のものだ。
投獄されていた松陰が、二十五歳のときに、いとこの元服を祝って送った言葉で、「全ての実践は志を立てることから始まる。」という意味になる。
「志」とは、心に決めた目標に向けて進もうとする気持ち、決心のことである。
志がなければ、困難を乗り越えることができず、大きな夢も途中でくじけてしまうことだろう。
正しいことを貫こうとしても、心が折れてしまうかもしれない。
志は、事を成そうとするときの全ての源であり、最も大切なものなのだ。
松陰は、幕末に叔父から引き継ぐ形で「松下村塾」という私塾を開く。
松陰自身が教えた期間はわずか一・二年だったが、身分や階級にとらわれず志ある者を塾生として受け入れ、久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文、山県有朋など、多くの逸材を育てた。
松陰は、二十九歳という若さで亡くなったが、その志は多くの塾生たちに受け継がれ、明治維新の原動力となった。

夢や目標を持ち、それを実行に移すときには、必ず多くの困難にぶつかる。
しかし、簡単に諦めてはいけない。
夢や目標の実現は、他人から与えられるものではなく、自ら努力して勝ち取るものだからだ。
もし、くじけそうになったら、立志式のときに皆の前で堂々と「立志の決意」を発表したときの熱い気持ちを思い出し、自らを奮い立たせ、「東中の心意気」で頑張ってほしい。
皆の、これからの活躍と輝かしい未来を祈念している。