校長室より
迫る危機、万全の備えを!(校長室より No.22)
本日、9月20日(水)、全校朝会で校長講話を行いました。
9月1日の防災の日にちなんで、関東大震災の振り返りや予想される巨大地震、避難の心構え等について、話をしました。
主な内容は、以下のとおりです。
9月1日は、「防災の日」である。
防災の日とは、「台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、それらの災害に対処する心構えを準備するため」の啓発日であり、 9月1日の日付は、今からちょうど100年前の1923年(大正12年)9月1日に発生した「関東大震災」に由来している。
関東大震災では、相模湾一帯を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震により、死者・行方不明者は約10万5千人、建物の全半壊・焼失は約37万棟と関東一円に大災害がもたらされた。
毎年、この防災の日には全国各地で様々な訓練や催しが行われるが、今年の国の総合防災訓練は、1日午前710分に東京23区を震源とするマグニチュード7.3の大地震が発生し、東京都心を含む関東南部が震度7や6強の激しい揺れに襲われたとの想定で行われた。
実際、この想定にある「首都直下地震」は、政府の地震調査委員会が今後30年以内に70%の確率で起きると予測しているマグニチュード7程度の大地震のことである。
仮に、東京都心南部の直下でマグニチュード7.3の大地震が起きた場合、東京の江戸川区と江東区で震度7、東京、千葉、埼玉、神奈川の4つの都県で震度6強、栃木県でも震度6弱、5強ぐらいにはなるのではないかと言われている。
関東大震災同様、火災等により死者は、全体でおよそ2万3千人になると予想されている。
ところが、30年以内に70%の確率でと言われても差し迫った危機感を抱けないことが多い。
しかし、日本がプレートの境目に位置している以上は、ひずみのエネルギーがたまれば、いつかは必ず巨大地震が起きる。
現に、2011年(平成23年)3月11日に発生した日本観測史上最大のマグニチュード9.0の超巨大地震により、岩手・宮城・福島の東北3県を中心に東日本一帯に未曾有の災害をもたらした「東日本大震災」が引き起こされた。
東日本大震災以上の甚大な被害が想定される、「南海トラフ巨大地震」に関しては、今後40年以内に90%程度の確率で起こるとされており、日頃の備えが重要となる。
様々な災害が予想される以上、避難訓練は非常に大事であり、その成果が現れた事例を紹介する。
それは、「釜石の奇跡」と呼ばれ、岩手県釜石市の3千人近い小中学生のほぼ全員が、津波から無事に避難したことを指している。
震災の8年ほど前から、当時は群馬大学で教授をしていた片田敏孝氏は、災害のときにいかにして生き抜くかを、教職員や児童生徒に粘り強く伝え、共に考えてきた。
特に、釜石市立釜石東中学校は、海からわずか500m足らずの近距離に位置しているにもかかわらず、地震発生直後から迅速に避難行動を開始し、全員無事に高台に避難した。
その際、自らはもちろんのこと幼児や小学生、高齢者たちを助けながら避難した生徒も多くいたそうだ。
片田教授は避難の3原則として、「想定にとらわれないこと」、「最善を尽くすこと」、「率先避難者になること」を挙げおり、「釜石の奇跡」は、まさにそれを実践した事例となった。
しかし、災害時にいつも正しい避難行動がとれなくなる一因に、「正常性バイアス」と呼ばれる心のはたらきがある。
私たちの心は、日常生活を落ち着いて送るために、予期せぬ異常や危険に対して、ある程度鈍感にできてる。
ある限界までの異常は、正常の範囲内として処理する心のメカニズムを「正常性バイアス」と呼ぶ。
ところが、この私たちの心を守るための機能が非常事態の際、「大したことにはならない(はず)」「自分(だけ)は大丈夫」と危険を過小評価し、避難するタイミングを奪ってしまうことがある。
そうならないためにも、災害の際には「最悪を想定する」必要がある。
これらのことを参考に、「的確な判断」と「迅速な行動」により、まずは、自分の命を守ること。
そして、できれば「助けられる人」から「助ける人」になってほしい。
関東大震災からちょうど100年目の節目の年に当たり、関東大震災の振り返りや予想される巨大地震の被害想定、避難の心構え等について話をした。
もしものときに役立ててほしい。
まずは教職員が危機感を持って防災教育について真剣に取り組み、生徒一人一人に災害を生き抜く力を確実に身に付けさせたいと考えています。御家庭や地域におかれましても、災害発生時の避難行動について、改めて確認をお願いいたします。
南海トラフ巨大地震の予想震度分布
敬老の日に寄せて(校長室より No.21)
昨日、9月18日(月)は、敬老の日でした。
敬老の日の由来となったのは、兵庫県多可郡野間谷村で行われていた「としよりの日」だととされています。
「としよりの日」は、お年寄りを敬い、その知恵を借りて村を作るために提唱されたのだそうです。
1947年に始まった「としよりの日」という行事は、兵庫県全体に広まったのち、次第に全国で行われるようになりました。
その後「としより」という表現を改めて、1963年に老人福祉法で「老人の日」として制定されました。
そして、1966年には、現在の「敬老の日」として国民の休日に制定され、お年寄りを敬愛し長寿をお祝いする日となったのです。
敬老の日は、2002年までは毎年9月15日でした。
「ハッピーマンデー制度」の導入により、9月15日だった敬老の日は「9月の第3月曜日」に変更されました。
昨日は、生徒の皆さんの中にも、おじいちゃんやおばあちゃんのお祝いを一緒に行った人がいると思います。
総務省の統計によると、65歳以上の高齢者は3623万人で、日本の全人口の約3割に当たります。
敬老の日がスタートした1966年当時の高齢者は600万人台でしたので、短期間で一気に増加したことが分かります。
今後、ますます高齢化は進んでいくことでしょう。
高齢者が住みよい世の中にしていくためには、どうすればよいか。
これからの日本を支える中学生だからこそ、真剣に考えてほしいと思います。
風はすべて追い風(校長室より No.20)
2学期がスタートして1週間ほどが経ちました。
順風満帆に好スタートが切れた人は、その調子で頑張りましょう。
でも中には、「あれ?こんなはずじゃ…」と悩んでいる人もいるかもしれません。
そんなあなたに、次の言葉を贈ります。
「風はすべて追い風。わたしがどこを向くかだ。」
これは、2014年の某ファッションビルのキャッチコピーです。
人生の中で、ときには「向かい風」を強く感じることがあると思います。
でも、少し向きを変えるだけでずいぶん進みやすくなりますし、180度向きを変えれば、完全な追い風です。
「初志貫徹」とは相いれない言葉かもしれませんが、本当につらいときは、視点を変えて「追い風」を探してみるのもいいかもしれません。
何かうまくいかないときは、他のことを試してみる、そんな柔軟性も必要です。
自分を変えてみれば、また違った景色が見えてくることもあるでしょう。
「風はすべて追い風。わたしがどこを向くかだ。」
がんばれ東中生!
「関東大震災から100年」、常に備えを(校長室より No.19)
先週、9月1日(金)は「防災の日」でした。
防災の日とは、「台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、それらの災害に対処する心構えを準備するため」の啓発日です。
政府の首都直下地震を想定した総合防災訓練をはじめ、全国各地で防災に関する様々な取組が行われました。
9月1日の日付は、1923年(大正12年)に発生した「関東大震災」に由来しています。
100年前の9月1日(土)11時58分に発生した関東大震災では、相模湾一帯を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震により、死者・行方不明者は約10万5千人、建物の全半壊・焼失は約37万棟と関東一円に大災害がもたらされました。
日本はプレートの境目に位置しており、ひずみのエネルギーがたまれば必ず巨大地震が起きます。
政府の地震調査委員会は、関東大震災と同様の首都直下地震が、今後30年以内に70%の確率で起きると予測しており、今後も油断は禁物です。
加えて、近年全国各地で起きているの豪雨被害も心配されるところですが、地震と違い台風や豪雨はある程度予測できます。
自治体の避難情報を受けて迅速に行動することが重要となります。
いずれにしても、災害発生時には「的確な判断」と「迅速な行動」により自らの命を守ることが何より大切です。
本校でも、避難訓練の充実等により災害発生時に自らの命を守る力を身に付けさせたいと思います。
【関東大震災のときにも発生した火災旋風】
5分後の未来を変えよう!(校長室より No.18)
いよいよ今日から2学期がスタートしました。
夏休み中、多きな事件・事故等もなく、元気いっぱいの生徒の皆さんと再会できたことをうれしく思います。
1学期の終業式では、「鉄は熱いうちに打て」の言葉とともに「鍛錬」の重要性を話しました。
きっとこの夏休みは、勉強に部活動に自分自身を「鍛錬」できた42日間になったことと思います。
第2学期始業式は、熱中症対策のためオンライン配信の形で実施しました。
主な内容は、以下のとおりです。
今日は式辞の中で、部活動のこと、2学期の期待、飛躍のためのメッセージの3つについて話す。
1つ目の部活動については、陸上部の選手が8月に愛媛県で行われた全国大会の男子400mで、自己ベストを更新する50秒94の好記録で、9~16位決定戦のトライアルレースに進み、全国14位のすばらしい成績を収めた。
これは、日頃のたゆまぬ努力の成果であり、本校の歴史に新たな輝かしい1ページを刻んでくた。
また、吹奏楽部が、夏休みに行われた栃木県吹奏楽コンクールで上位入賞を果たし、4年連続の東関東吹奏楽コンクールへの出場を決めた。
9月16日に神奈川県で行われる東関東でも、上位入賞を期待している。
また、9月14日には郡市新人陸上が、そして9月22日からは郡市新人各種大会が行われる。
3年生の頑張りに負けないよう、1・2年の活躍を大いに期待していまる。
2つ目は、2学期の期待についてである。
2学期は3つある学期の中でも最も長く、気候的にも過ごしやすい秋が中心だから、大きな成果が期待できる学期である。
また、ひがし野祭や駅伝フェスティバルなどの大きな行事があり、部活動も新人戦やコンクール、展覧会などが目白押しである。
行事や大会等に進んで真剣に取り組み、チャンスを逃さず、自分を大きく伸ばしてほしい。
3年生には、ひがし野祭を中心に、まさに東中の顔として中心となって活躍してくれることを期待している。
そして、何よりも来年に控えた受験に向けて確かな学力を身に付け、夢への扉を自分自身の手でしっかりと開けてほしい。
2年生は、3年生の後を受け継ぐ、大切な学期となる。
部活動もほぼ新チーム、新体制となり、生徒会役員選挙も12月に予定されている。
3年生の思いをもとに、東中のよき伝統を引き継ぎ、更に発展させる、そんな活躍を期待している。
1年生は、中学生としての土台を作り上げる大事な学期である。
土台が小さいと小さな建物しか建たないが、土台が大きくしっかりしていれば、どんな大きな建物も建てることができる。
先輩を見習いながら、その土台をしっかりと作ってほしい。
最後に3つ目。そのような大切な2学期を迎える皆に、1つのメッセージを送る。
それは「5分後の未来を変える」ということ。
皆は10年後の自分を想像できるか、あるいは20年後の未来はどうか。
想像はできるかもしれないが、10年後、20年後の未来を断定することは誰にもできない。
遠い未来を今この場で確実にコントロールすることは不可能である。
しかし、5分後の未来は、今すぐ自分の意志で変えることができる。
頑張ろうと努力するのも自分、もういいやと怠けるのも自分。
そして、怠けようとする自分を叱り、励ますのも自分自身である。
5分後の未来の積み重ねは、確実に10年後、20年後の未来につながっている。
「なりたい自分になる」ためには、「5分後の未来」を大切にしてほしい。
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」
アメリカの心理学者であるウィリアム・ジェームズの言葉である。
未来に決まった運命があるとしても、心を入れ替えて「5分後の未来」を変え続ければ、その運命すらも変えることができるはず。
2学期の皆さんの頑張りを期待し、楽しみにしています。
ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ(校長室より No.17)
78年前の昨日、広島に原爆が投下されました。
その3日後の8月9日には、長崎にも原爆が投下されたのです。
20万人以上の尊い命が失われ、今も多くの人たちが後遺症に苦しんでいます。
原爆を含む核兵器は、全てを一瞬で焼き尽くし、放射能による重い後遺症を引き起こす、非人道的な兵器です。
高校の修学旅行で訪れた原爆資料館の展示品の数々は、今でも忘れることはできません。
世界平和が実現し、核兵器が一刻も早く廃絶されることを祈っています。
鉄は熱いうちに打て(校長室より No.16)
本日、第1学期終業式を実施しました。
70日間の1学期を終え、明日から42日間の夏休みに入ります。
安全には最大限の注意を払いつつ、自分を大きく伸ばせる、そんな夏休みにしてほしいと思います。
校長式辞の主な内容は、以下のとおりです。
1学期を振り返ってみると、新型コロナウイルス感染症が5月8日に5類に移行したことにより、、学校にも当たり前の日常が戻ってきた。
学校生活の様々な場面で、今まで以上に皆の笑顔があふれていたことをうれしく思う。
一人一人が、毎日の授業や部活動などに一生懸命に取り組み、本当によく頑張った。
その皆の頑張りが、通知表には記されている。
担任の先生がどんな思いで書いたのか、その思いを察しながら読んでほしい。
皆にとってこの1学期はどのような学期だったか。
1年生は、入学して3か月半が経ったが、新しく始まった中学校生活はどうだったか。
2年生は、中堅学年として、また、1年生のよき先輩として、その役割を果たせたか。
3年生は、本校の顔である最高学年として、そしてまた、受験生として全力で取り組めたか。
それぞれに課題はあったと思うが、どの学年も成長の跡が見られ、心身ともにたくましくなったと思う。
特に、今年度新たに定めた3つの約束、「時を守る 場を清める 礼を正す」は、しっかりと守れたことと思う。
明日からの夏休みは、自由な時間がたくさんあり、その使い方によっては、自分を大きく伸ばすチャンスである。
そこで皆に、「鉄は熱いうちに打て」という言葉を贈る。
あの固い鉄でも、真っ赤に熱すると、たたいて曲げたり、伸ばしたりすることができる。
また、真っ赤になった鉄をたたくと、激しく火花が散る。
この火花には不純物が含まれているので、何度もたたくことで、純度を高め、質の高い鉄を作り出すことができる。
これを「鍛錬」と言う。
しっかりと練習や稽古をすることも鍛錬というが、真っ赤に焼けた鉄を鍛えることが語源なのである。
しかし、冷めてしまうと曲げたり伸ばしたりすることは難しく、何より冷めた鉄をたたいても鉄の質を高めること、つまり鍛錬はできない。
ここから転じて、「鉄は熱いうちに打て」の意味は、「人は柔軟性のある若いうちに鍛えることが大事だ。」とか、「物事は時機を逃さないで実行することが大切だ。」となる。
今日、1学期が終わり通知表をもらう皆は、まさに「熱い」状態である。
今こそ、「鉄は熱いうちに打て」、「鍛錬」のときである。
この時期を逃さず、厳しさを持って自分と向き合い、大きく飛躍してほしい。
反面、「水は低きに流れ、人は易きに流れる」や「三日坊主」ということわざがあるように、人間は弱い生き物でもある。
もし、夏休み期間中、自分の弱い心に負けそうになったら、頑張ってる友達やおうちの人に相談し、刺激をもらってほしい。
また、担任や部活動の先生に、気合いを入れ直してもらうのも良いと思う。
もう一度言うが、今が鍛錬のときである。
明日から始まる夏休み、自分自身の夢の実現に向けて、自分の可能性を信じて、「今だからこそできること」、「今しかできないこと」に全力で取り組んでほしい。
東中のスローガンは、「心意気 ~東中PRIDE~」である。
夏休み中、心意気を持ってたくさんのことに挑戦し、鍛錬によって一段とたくましくなった皆さんと、2学期の始業式で会えることを楽しみにしている。
ぼくが ここに(校長室より No.15)
ぼくが ここに まど・みちお
ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない
もしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ
マメが いるならば
その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できない
ああ このちきゅうの うえでは
こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにも
その「いること」こそが
なににも まして
すばらしいこと として
これは、「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」、「一年生になったら」などの童謡の作詞で知られる、詩人「まど・みちお」さんの詩です。
「誰もが大事に守られているたったひとりの存在であり、そこにいること自体が何よりもすばらしいことなのだ。」と、まど・みちおさんは伝えてくれているのだと思います。
世界でたった一つのかけがえのない命を、どうか大切に
おうちの人や先生にも相談できない悩みがあったら、下記に電話してください。
チャイルドラインとちぎ 0120-99-7777
栃木いのちの電話 028-643-7830
こころのダイヤル 028-673-8341
いじめ相談さわやかテレホン 028-665-9999
群青忌(校長室より No.14)
「滝落ちて群青世界とどろけり」
これは、水原秋櫻子(しゅうおうし)の代表的な俳句で、秋櫻子が62歳、昭和29年(1954年)に詠んだものです。
この句にある滝は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町の「那智滝(なちのたき)」です。
那智滝は、一段の滝としては落差日本一で、日光の「華厳の滝」などともに日本三名瀑の一つに数えられています。
「群青世界」という言葉は、秋櫻子がこの句を詠むにあたり作った言葉です。
群青とは、深い藍青色を言います。那智大滝の水や滝壺の青、熊野の山々の古杉の葉の青、そして空の青と、正に群青の世界であり、青が目に飛び込んでくる視覚の世界です。
また、「とどろけり」は、高いところから水が落ちてきて、滝壺で音がとどろいているという情景ですが、聴覚の世界であると同時に、水しぶきが掛かってくるよな触覚の世界でもあります。
全体として、五感に訴える句となっています。
「滝落ちて群青世界とどろけり」
秋櫻子は、何を思ってこの句を詠んだのでしょうか。
自然の偉大さや自然への畏敬の念、悠久の時間、熊野の山々と滝から受ける神秘性、それとも自分もあの滝のように雄々しく生きたいという思いでしょうか。
来週、7月17日は秋櫻子の命日です。俳句の世界では、7月17日をこの句にちなんで「群青忌」と呼び、夏の季語となっています。
生徒の皆さんも是非お気に入りの俳句を見付けて、愛唱句としてください。
きっと日本語の奥深さに触れることができると思います。
読書の夏「青少年読書感想文全国コンクール『課題図書』」(校長室より No.13)
いよいよあと3週間で夏休みとなります。
42日間の長期の休みであり、時間的な余裕も十分にあると思います。
そこで、是非毎日の日課の中に読書の時間を設けてください。
特に、長期の休みは普段読まないジャンルの本に挑戦するチャンスです。
読書は、言葉を学ぶことはもちろん、感性を磨き創造力を豊かにしてくれます。
思春期を迎え、子供と大人の狭間で自分はどう生きるべきか思い悩む今だからこそ、良書に親しむことで、進むべき道が明らかになることもあります。
参考までに今年度の課題図書を以下に紹介します。
本校の図書室には、各課題図書が2冊ずつそろえてありますので、是非借りてください。
『スクラッチ』
コロナ禍で何もかもが中止、延期、規模縮小。今までの日常が奪われ、閉塞感の中で過ごした日々。中学生の4人が、もがきながら未来の自分へと手を伸ばす姿、揺れ動く繊細な心の変化に寄り添ってみてください。
『アップステージ:シャイなわたしが舞台に立つまで』
中学生たちが学校ミュージカルを一からつくりあげていく様子を描いた楽しい物語。恋あり、悩みあり、失敗あり、思わず吹き出してしまう場面も! 作中の「ザ・ミュージック・マン」は現在も上演されている作品です。
『人がつくった川・荒川:水害からいのちを守り、暮らしを豊かにする』
首都圏を貫く荒川は、たび重なる洪水に見舞われた「荒ぶる川」。これまで人の手で何度もつくり変えられてきました。同じような人工の川は日本各地にあります。温暖化による大水害も懸念される今、私たちは川とどう付き合うべきか。
長い夏休み、是非良書に親しんでください。
必ず君の成長を助けてくれるはずです。