校長室より
人権週間に思う(校長室より No.29)
昨日、12月4日(月)から、人権週間が始まりました。
世界人権宣言が1948年12月10日に国連総会で採択されたことを記念して、日本では12月10日を最終日とする1週間を人権週間と定め、世界人権宣言の趣旨及びその重要性を広く国民に訴えかけるとともに、人権尊重思想の普及高揚に努めています。
人権とは、「すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」、「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」のことです。
誰にとっても身近で大切なもの、日常の思いやりの心によって守られるものです。
世界人権宣言宣言が採択されてから70年以上が経過した現在も依然として多くの人権問題があり、偏見や差別に苦しんでいる人が大勢います。
様々な人権問題には、次のようなものがあります。
「同和問題。子ども、高齢者、障害者、女性、外国人、HIV感染者・ハンセン病患者及び元患者、インターネットによる人権侵害、災害に伴う人権問題、性的指向・性同一性障害(LGBT)にかかわる人権問題」等
また、今現在も、ウクライナとロシアの戦争やイスラエルとハマスの武力衝突などにより、多くの尊い命が失われています。
私たちの心の中には、自分とは違う一面を持つ人を差別する気持ちが入り込んでくることがあります。
その弱い気持ちに負けないためには、人権感覚を磨き続けなければなりません。
「自分の心に偏見の芽はないか、みんなと違うという理由だけで排除や差別をしていないか、弱い立場の人をいじめていないか」など、常に自分自身を厳しく見つめることが大切です。
これは生徒の皆さんだけでなく、我々大人も同じです。
世界大戦など20世紀までの反省の上に立ち、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしたいとい願いを込めて「21世紀は『人権の世紀』である」としてきました。
我々大人はもちろん、これから21世紀を支えていく生徒の皆さんも一緒になって人権感覚を磨き、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしていきましょう。