2020年10月の記事一覧
親切とおせっかい
以前ACジャパンのCMに、「親切とおせっかいの境目はあいまいで難しい。おせっかいかもしれませんが、これからも受け取ってくれる人を信じて!」というものがありました。
近年、都市化や過疎化の進行、家族形態の変容、価値観やライフスタイルの多様化等を背景とした地域社会のつながりや支え合いの希薄化が問題となっています。
以前の日本には、「向こう三軒両隣」という言葉があるように、御近所同士で支え合うシステムが普通にありました。
そこには、たくさんの「おせっかい」があり、それで助かった人も大勢いたはずです。
確かに、「親切とおせっかいの境目」はあいまいです。もしかすると、「迷惑」になってしまうかもしれません。
しかし、「無関心」よりは、ずっとよいのではないでしょうか。
マザー・テレサの言葉に、「愛の反対は無関心」とうい言葉があります。
本校の学校経営理念は、「『地域貢献』『国際貢献』を合い言葉に、二宮尊徳先生の教えが今なお息づくふるさと物部を愛し、夢を持って、広く国際社会で活躍できる生徒を育成すること」です。
この「貢献」という気持ちを忘れなければ、「おせっかい」は「親切」になるはずです。
物部地区にたくさんの「おせっかいの輪=親切の輪」が広がるように、おせっかいと思われても、本校生徒の指導に全力を尽くして参ります。
追伸:おせっかいかもしれませんが、本日「クリーンアップものべ2020」として、高田山専修寺及び桜町陣屋跡周辺の落ち葉さらいを行いました。
奮闘!物部中特設駅伝部
今日、10月27日、好天に恵まれた爽やかな秋の日に、芳賀郡市駅伝競走大会が行われました。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、例年会場となっている井頭公園ではなく、真岡市陸上競技場のトラックを使って、たすきを使用しない区間ごとのタイムレースでの実施となりました。
我が物部中学校は、3年ぶりに男女アベックで出場し熱い走りを披露してくれました。
たすきはなくても、コンマ1秒でもタイムを削り、次につなごうとと全力疾走する姿に胸を打たれました。
コロナ禍の中、十分な練習時間を確保できませんでしたが、それを補うように気持ちを込めて、仲間のため、チームのために、必死に前走者を追ってくれました。
結果は、男子9位、女子10位と惜しくも入賞を逃しましたが、選手はもちろん応援の生徒も含め、誰一人あきらめない物部中らしい走りができたと思います。
特設駅伝部の健闘を心から称えたいと思います。
特に、3年生は、今年のスローガンである「物中進化~限界への挑戦~」を体現するような素晴らしい走りでした。
3年生はこれで引退となりますが、皆さんの熱い思いは必ず後輩たちが引き継ぎ、いつしか物部中の伝統となっていくことでしょう。
そして、物部中が進化する推進力となってくれることを信じています。
特設駅伝部の選手諸君、本当にありがとう。
そして、応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、ありがとうございました。
奮闘の様子は、後日保護者ページにアップさせていただきます。楽しみにお待ちください。
桜町祭 感動をありがとう
本日、物部中学校文化祭「桜町祭」を実施しました。
コロナ禍の中での実施ということもあり、学年展示や売店、バザー等を中止し、入場者についても生徒一人につき保護者等1名とさせていただきました。
代わりに新しい試みとして、ビデオ通話アプリによる配信を実施したところ、50人以上の皆様に御視聴いただき、大変うれしく思っております。
制約が多い中での桜町祭ではありましたが、生徒たちは例年にも増して熱心に取り組み、多くの感動を届けてくれました。
・練習が始まった頃はどうなるかと思った合唱コンクール
→ 今日の本番は、見違えるような上達ぶりを披露できました。
特に、3年生の渾身の合唱は、会場を感動の渦に巻き込みました。
・本当に終わるのか、本番に間に合うのか不安だった全校制作の「折り鶴文字」
→ 幕が開いたときのどよめき。努力が結実した瞬間でした。
約五千羽。よく折りました。よくつなぎました。
・個人発表の部、参加者は本当に集まるのか。盛り上がりに欠ける不安も
→ 新企画3年生ダンスは、笑いあり、憧れあり、筋肉ありと見事に才能開花
事前審査を突破した個人発表のクオリティにも驚きました。
最後の尊徳太鼓、保存会の皆様とのコラボもあり、しびれました。
・コロナ禍の中、本当に桜町祭が実施できるか不安、入場制限もきつい
→ コロナ対策班・ZOOM班大活躍、安全・安心な桜町祭になりました。
御家庭にもたくさんの感動を届けることができました。
そのほか、少年の主張、生徒会ムービーなどなど盛りだくさんの内容で、半日での実施がもったいないくらいでした。
コロナ禍の中、「心化 ~体は遠く、心は近く~」をメインテーマとした桜町祭は、絆、躍動、笑顔、涙、思いやり、感動などが宝石のようにちりばめられ、生徒にとって貴重な成長の場となりました。
桜町祭により、さらに「心化(進化)」した物部中学校は、コロナに負けずこれからも新たな歴史を刻み続けます。
応援、よろしくお願いいたします。
歌声響く学校
桜町祭のメインイベント、合唱コンクール
本番に向けて、少しずつ大きくなってきた練習の歌声
桜町祭前日の今日、学校中に気持ちのこもった美しい歌声が響き渡っています。
それは、成長の足跡でもあります。
練習が始まった頃は、うまくいかずに衝突したことや諦めそうになったこともあったでしょう。
パート内やパート間の対立もあったかもしれません。
しかし、気付いたはずです。
合唱は、仲間を信じ、互いの足りないところを補い合うことが、何よりも大切だと言うことを。
君たちは今日まで、多くの困難を乗り越えて、大きく成長してきました。
明日本番を迎える君たちに、有名なペップトーク(スポーツ選手を励ますために、指導者が試合前などに送る短い激励のメッセージのこと)を紹介します。
昨年のラグビーワールドカップ日本大会で、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチが、当時世界ランキング1位のアイルランドと対戦する日本代表に送った言葉です。
誰も我々が勝てるとは思っていない。
接戦になるとすら思っていない。
君たちがどれだけハードワークをしてきたか誰も知らない。
君たちがどれだけ犠牲を払ってきたかも知らない。
でも君たちは、自分たちが準備できていることを知っている。
私も君たちが準備出来ていることを知っている。
よし、行くぞ!
明日の合唱コンクール、楽しみにしています。
人皆に美くしき種子あり 明日何が咲くか
はきだめに えんど豆咲き 泥地から 蓮の花が育つ
人皆に美くしき種子(たね)あり 明日何が咲くか
これは、安積得也さんの「明日」という詩です。子供たちの限りない可能性に期待する作者の思いが込められた、すばらしい詩だと思います。
安積さんは、詩人としてだけではなく、官僚や栃木県知事(官選)、社会評論家など多方面で活躍された方です。また、明治、大正、昭和、平成と4つの時代を生き抜いた方でもあります。
子供たちは様々な可能性の種子を秘めていますが、そこから咲く花は一つとして同じ形や色のものはなく、花の咲く時期も異なります。
しかし、必ず花は咲きます。
この詩に接して、改めて、教師の仕事は子供たちが持っている可能性を信じ、様々な支援をしながら、辛抱強く開花を待つことなのだと感じました。
生徒の皆さんも自身の中にある可能性の種子を信じ、努力してほしいと思います。
いよいよ、あと3日で、桜町祭です。それぞれの花を咲かせましょう。