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11月20日の校長講話で『他喜力』という言葉をキーワードにお話しました。個性が尊重される時代になり、誰もが生きやすい時代になってきました。私の中学時代の男子は全員が坊主でしたから、個性の尊重とはほど遠い時代だったと言えるかもしれません。そういう意味からも素敵な時代になりつつあることを嬉しく思います。しかし、個性を尊重するということは、他人の個性も尊重するということであり、誰もが生きやすい世の中である必要があります。そのためも、『他喜力』他の人を喜ばせる力が重要であると伝えました。家族に対して、友達に対して、周囲の大人に対して。ほんのちょっとでも喜ばせることができたら、その喜びは輪となって、いずれは自分のところに戻ってくることと思います。したお写真は、職員トイレと玄関の花です。生徒の学習指導にためにおいで下さっている髙野先生が、年間を通してご自宅で育てた花を、校内の至る所に飾って下さっています。この花のおかげで、どれだけの人の心を和ませてくれていることでしょうか。髙野先生の『他喜力』を正面から受け止めて、その力をまた他の人の喜びに変えたいと思います。
9月から、日下田英彦先生が美術の授業を担当して下さっております。授業だけを担当する日下田先生ですが、長年の教育経験を生かし、生徒たちに寄り添い、いつも帰り際に中村中生徒のことを褒めて下さいます。絵画の作品制作においては、裏面に生徒一人一人へのアドバイスを描いて下さっております。そして、そのアドバイスに対して「ありがとうございます。」「アドバイスいただいたように、色を工夫してみます。」などといった『心の会話』をして下さっています。日下田先生は、生徒からの「ありがとう」の一言は、とても励みになりますとお話しされておられます。お互いの配慮が人間関係を温かいものにしてくれていることを嬉しく思います。
11月14日に、「真岡市教育委員会指定学力向上推進研究協力校」として、2年間の研究の成果を発表しました。芳賀管内小中学校の多くの先生方にご来校いただきました。研究主任として中心となって研究を進めてきた小坂教諭から研究の概要を説明した後、谷地舘教諭と佐島教諭が研究授業を行いました。本校の研究は、「自分の言葉で伝え合う生徒の育成~多様な意見が適切な言葉で飛び交う授業を目指して~」をテーマとして取り組んできました。全国学力調査のように数字で表出する学力ももちろん重要ですが、数字に表出しない表現力も重要であるとの仮説に基づいた研究でした。2つの研究授業では、参観した先生方が驚くほどの表現力を発揮しました。改めて生徒たちの成長を感じ取ることができて、涙を禁じ得ませんでした。教師が本気になれば、生徒が成長することを証明することができた研究であったと確信します。
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