校長室より

校長室より

夢の実現に向けて(校長室より No.32)

本日、1月24日(水)の朝、表彰と全校朝会を行いました。
全校朝会の主な内容は、以下のとおりです。


新年を迎え、生徒の皆も気持ちも新たに夢や目標を思い描いたことだろう。
新年がスタートして既に数週間が過ぎたが、果たして皆は、夢や目標の実現に向けて確かな歩みを進めることができているか。
「光陰矢のごとし」。
時の経つのは本当に早いもので、あっという間に時間は過ぎ去っていく。
漠然と日々を過ごしてはいけない。

それぞれの学年や立場に応じた夢や目標の設定は、その後の成長に重要な役割を果たす。
確かな夢や目標を持ち、それを実現するための具体策を考え、今しかできないことを着実に実行することが、何より大切である。
各界で活躍されている方々も子供のときに明確な夢や目標を持ち、それに向かって努力した。

メジャーリーグで大活躍している大谷翔平選手が、高校1年生のときに記した目標達成シート(オープンウィンドウ64)がここにある。
中心に一番成し得たい目標を書き、その周りに目標の達成に必要な8つの要素を書く。
大谷選手の場合は、高校1年生のときの成し得たい目標が「8球団からのドラフト1位指名」、そしてそれを実現するための8つの要素を「体づくり、コントロール、キレ、スピード160km、変化球、運、人間性、メンタル」とした。
8つの要素それぞれに8つの具体的な項目を書き、「8×8=64」となるためオープンウィンドウ64と言われている。

夢の実現、目標達成に向けて大切なことは、大谷選手の目標達成シートのように、今、自分がやるべきことを明確にすること、そしてそれがより具体的であること。
大谷選手は、高校時代に今やるべきことを何回も見直しており、最終的には3年間で16枚の目標達成シートを作成した。
また、野球に関することだけでなく、「運」や「人間性」を書き入れているところに彼のひととなりがうかがえ、そんな彼だからこそスポーツの垣根を越えて多くの人に愛されているのだと思う。

新年を迎え、皆さんが気持ちも新たに思い描いた様々な夢。
その夢を夢のままで終わらせないよう、そして将来その夢を通して社会に貢献できるよう、東中伝統の「心意気」を大切にしながら、今やるべき具体策を考え確かな歩みを進めてほしい。
御家族や東中の先生方も皆の夢の実現を全力で支援する。
一緒に夢を実現させよう。

(出典:『PRESIDENT』2018年7月30日号)

 

いつか必ず(校長室より No.31)

写真のように、校内のあちこちに飾られている「シャコバサボテン」がきれいな花を咲かせています。
この品種は、南米の高山を原産とするサボテンで、冬場のクリスマスの時期に開花することから、海外では「クリスマス・カクタス」とも呼ばれています。
開花には、日照時間が関係しているようです。

冬の寒い時期に咲いたシャコバサボテンの美しい花を見て、安積得也さんの「明日」という詩を思い出しました。
「はきだめに えんど豆咲き 泥地から 蓮の花が育つ
 人皆に美くしき種子(たね)あり 明日何が咲くか」

子供たちの限りない可能性に期待する作者の思いが込められた、すばらしい詩だと思います。
安積さんは、詩人としてだけではなく、官僚や栃木県知事(官選)、社会評論家など多方面で活躍された方です。
また、明治、大正、昭和、平成と4つの時代を生き抜いた方でもあります。

子供たちは様々な可能性の種子を秘めていますが、そこから咲く花は一つとして同じ形や色のものはなく、花の咲く時期も異なります。
しかし、必ず花は咲きます。

この詩を思い出して、改めて、教師の仕事は子供たちが持っている可能性を信じ、様々な支援をしながら、辛抱強く開花を待つことなのだと感じました。
生徒の皆さんも自身の中にある可能性の種子を信じ、努力してほしいと思います。
いつか必ず大輪の花が咲くはずです。

星に願いを(校長室より No.30)

冬の夜空を彩る「ふたご座流星群」が、12月15日(金)午前4時頃に極大(流星群自体の活動が最も活発になること)を迎えます。
ふたご座流星群が普段より目立って多く見えるのは、12月13日の夜から15日の夜の3夜と予想されます。
どの夜も、21時頃から見える流星の数が増え、夜明けを迎える翌朝の5時過ぎ頃まで観察できます。
空の暗い場所で観察した場合、14日21時頃には、すでに、1時間あたりの流星数が30個を超えそうです。
放射点が高い空に達する15日0時から3時頃においてはさらに多くなり、暗い空で見える流星数は、1時間あたり70個に達する可能性があると予想されます。
この予想流星数は、ここ数年のうちでは最も多く、絶好の観察条件と言えるでしょう。

流星は、ふたご座近くの「放射点」から四方八方に走り、空全体に現れます。
ふたご座の周辺だけに見られるわけではないので、観察に当たっては、街灯など人工の明かりが少なく、できるだけ空が広く見渡せる場所を選んで、空の広い範囲に注意を向けるとよいでしょう。
また、流星群の観察には、目が暗さに慣れるまで15分ほどは観察を続ける必要があります。
かぜをひかないように、暖かい格好で観察することも大切です。

ふたご座流星群は、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで「三大流星群」と呼ばれています。
太古の昔から、人類は星にたくさんの願い事をしてきました。
今日も明日も天気は大丈夫そうです。
東中生の皆さん、この機会に流星群を観察し、願い事をしてみてはいかがでしょうか。
私も、「ふたご座流星群」の流れ星に、東中生みんなの願い事がかなうよう、お祈りするとしましょう。

人権週間に思う(校長室より No.29)

昨日、12月4日(月)から、人権週間が始まりました。
世界人権宣言が1948年12月10日に国連総会で採択されたことを記念して、日本では12月10日を最終日とする1週間を人権週間と定め、世界人権宣言の趣旨及びその重要性を広く国民に訴えかけるとともに、人権尊重思想の普及高揚に努めています。

人権とは、「すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」、「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」のことです。
誰にとっても身近で大切なもの、日常の思いやりの心によって守られるものです。

世界人権宣言宣言が採択されてから70年以上が経過した現在も依然として多くの人権問題があり、偏見や差別に苦しんでいる人が大勢います。
様々な人権問題には、次のようなものがあります。
「同和問題。子ども、高齢者、障害者、女性、外国人、HIV感染者・ハンセン病患者及び元患者、インターネットによる人権侵害、災害に伴う人権問題、性的指向・性同一性障害(LGBT)にかかわる人権問題」等
また、今現在も、ウクライナとロシアの戦争やイスラエルとハマスの武力衝突などにより、多くの尊い命が失われています。

私たちの心の中には、自分とは違う一面を持つ人を差別する気持ちが入り込んでくることがあります。
その弱い気持ちに負けないためには、人権感覚を磨き続けなければなりません。
「自分の心に偏見の芽はないか、みんなと違うという理由だけで排除や差別をしていないか、弱い立場の人をいじめていないか」など、常に自分自身を厳しく見つめることが大切です。
これは生徒の皆さんだけでなく、我々大人も同じです。

世界大戦など20世紀までの反省の上に立ち、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしたいとい願いを込めて「21世紀は『人権の世紀』である」としてきました。
我々大人はもちろん、これから21世紀を支えていく生徒の皆さんも一緒になって人権感覚を磨き、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしていきましょう。

 

栄えある受賞(校長室より No.28)

先週、11月21日(火)に真岡市教育祭と芳賀郡市教育祭が開催されました。

本校からも真岡市教育祭で4名の生徒と吹奏楽部が、そして芳賀郡市教育祭で1名の生徒が、日頃の努力と実績が認められ、栄えある受賞となりました。
また、PTA副会長様、本校教職員も受賞されました。
本当におめでとうございます。

ひがし野祭などの大きな行事を通して、各学年とも大きく成長していますが、東中の主役はやっぱり3年生です。
卒業まで4か月を切りましたが、誉れ高き賞をいただいた3年生を中心に東中を大いに盛り上げてほしいと思います。
3年生の、更なる活躍を期待しています。
頑張ってください。

県大会出場、おめでとう!(校長室より No.27)

本日、真岡市生涯学習館において、「芳賀地区中学校英語スピーチコンテスト」が開催されました。
本校からは、2年生の男子生徒と3年生の女子生徒が出場しました。
2人とも練習の成果を存分に発揮し、すばらしいスピーチを披露してくれました。

スピーチコンテストへの出場は、一人で舞台に立ち、英語を使って自分の声や表情で表現するという最高の学びの機会になります。
大勢の人の前で英語で発表した経験は、将来、英語を使って外国の人と交渉をするときや、仕事で外国の人と信頼関係を築くとき、英語でプレゼンテーションをするときなどに、大いに役立つことと思います

 生徒の皆さんが生きるこれからの時代は、グローバル化が一層進展すると言われています。
グローバル化とは、情報通信技術の進展、交通手段の発達による移動の容易化、市場の国際的な開放等により、人、物材、情報の国際的移動が活性化して、様々な分野で「国境」の意義があいまいになるとともに、各国が相互に依存し、他国や国際社会の動向を無視できなくなる状況のことです。
そこでのやり取りは、当然英語で行われることになりますので、生徒たちの将来を見据え、本校でも英語教育の充実に力を入れているところです。
そのような中、今回のスピーチコンテストに、勇気を持ってチャレンジした2名の生徒に心から拍手を贈りたいと思います。

2名のうち3年生女子生徒の県大会出場が決定しました。
県大会出場が決まった3年のスピーチは、目を閉じるとネイティブと言われても当然と思うような、すばらしい出来栄えでした。
県大会でも、最優秀賞目指して頑張ってほしいと思います。

 

 

読書の秋(校長室より No.26)

10月も半ばとなり、季節は秋本番、過ごしやすく何をするにもよい季節となりました。
そのため、秋には「スポーツの秋」、「芸術の秋」など様々な言葉が当てられますが、今回は「読書の秋」に注目してみたいと思います。
読書は、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものです。

本校でも、学校図書館司書さんが中心となって、図書室に季節や時の話題に応じた特設コーナーを設けたり、定期的に新刊図書を紹介したりするなど、読書活動の推進に努めています。
現在、図書室の入り口には、写真のように「中学生に読んでほしい30冊」が展示されています。
某出版社の企画ですが、良書が多いため、本校でも生徒に勧めています。
なかなか貸出中にならないのがとても残念です。

以下にその30冊を示しますので、是非「読書の秋」を満喫してみてください。
思春期で多感な中学生の今だからこそ、感じ取れることがあるはずです。
親子で同じ本を読んで、感想などを語り合うのも良いと思います。


さがしもの  角田光代
博士の愛した数式  小川洋子
恐竜まみれ -発掘現場は今日も命がけ-  小林快次
坊っちゃん  夏目漱石
夜のピクニック  恩田陸
精霊の守り人  上橋菜穂子
つめたいよるに 江國香織
西の魔女が死んだ  梨木香歩
一晩置いたカレーはなぜおいしいのか  稲垣栄洋
注文の多い料理店  宮沢賢治

ぼくは勉強ができない  山田詠美
走れメロス  太宰治
風が強く吹いている  三浦しをん
星の王子様  サン=テグジュペリ(訳 河野万里子)
悪魔のいる天国  星新一
ツナグ  辻村深月
夏の庭 -The Friends-  湯本香樹実
きみの友だち  重松清
本屋さんのダイアナ  柚木麻子
赤毛のアン  L・M・モンゴメリ(訳 村岡花子)

あと少し、もう少し  瀬尾まいこ
天久鷹央の推理カルテ  知念実希人
海辺のカフカ(上・下)  村上春樹
十五少年漂流記  ジュール・ヴェルヌ(訳 波多野完治)
にんじん  ジュール・ルナール(訳 高野優)
蜘蛛の糸・杜子春  芥川龍之介
潮騒  三島由紀夫
アメリカひじき・火垂るの墓  野坂昭如
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー  ブレディみかこ
車輪の下  ヘルマン・ヘッセ(訳 高橋健二)

 

 

おめでとう、東日本学校吹奏楽大会「金賞」!(校長室より No.25)

本日、山梨県甲府市・YCC県民文化ホールにおいて、東日本学校吹奏楽大会が行われました。

東関東代表(1位)として臨んだ本校吹奏楽部は、日頃の練習の成果を遺憾なく発揮し、見事金賞を獲得しました。本当におめでとうございます‼️今年度、創立43年目を迎えた本校の歴史に、輝かしい新たな1ページを刻んでくれました。応援に駆けつけた私も感動で泣きそうでした。

大会のたびに成長していく皆さんは、東中の誇りであり、無限の可能性を感じさせてくれます。大会は11月上旬まで続きます。吹奏楽部の皆さんのますますの活躍を祈念しています。頑張ってください。

残念だった今年の中秋の名月(校長室より No.24)

先週9月29日(金)は、「中秋の名月」でした。
残念ながら真岡市は曇り空(一部雨模様)で、あまり良く月が見られませんでした。

中秋の名月とは、太陰太陽暦の「中秋8月15日」の夜に見える月のことを指します。
中秋の名月を愛でる習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。
今年の中秋の名月は満月と同じ日ですが、実は、中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こります。
昨年と今年年は満月ですが、来年2024年は、中秋の名月が9月17日、満月が9月18日と日付がずれます。
来年以降だと中秋の名月が満月になるのは、2030年になります。
これは、中秋の名月は太陰太陽暦の日付(新月からの日数)で決まるのに対して、満月は、太陽、地球、月の位置関係で決まるからです。
月の公転軌道が楕円形であり、新月から満月までにかかる日数が13.9日から15.6日と大きく変化するためです。

ところで、月は季節にかかわらずいつでも見られるのに、なぜ昔から秋の月は美しいといわれるのでしょうか。
それは、秋の空気と月の適度な高さが関係しています。
秋の空気は、水分量が春や夏に比べて少なく乾燥しているため、澄んだ空気が月をくっきりと夜空に映し出します。
また、月は冬に近づくほど空の高い位置を通り、夏は低い位置を通ります。
近い方がよく見えますが、春は地上の埃などで月本来の明るさが霞んでしまいます。
そのため、空気の水分量、大気の状況や月の高さなど、月が最も美しく見える条件が揃う秋こそ、月見にふさわしいと言われてきたました。

昨年は天候にも恵まれ、見事な「中秋の名月」を満喫することができましたので、そのときの写真を載せておきます。
来年こそは、見られるとよいですね。

2022年9月10日 21時 真岡市東前公園にて

 

同じ命、最後まで責任を持って(校長室より No.23)

先週の9月20(水)日から、明日26日(火)までの1週間は、動物愛護週間です。
動物愛護週間は、法律によって、「ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼育についての関心と理解を深めるようにするため」に設けるよう、定められているものです。

ペットとして飼われている犬や猫の多くは、家族として愛情を注がれ大切にされています。
しかし、中には心ない人もいて、新しく生まれた小さな命を含め、「捨て猫、捨て犬」が見られます。
以前、自然教育センターに勤務していたときにも、敷地内に子猫が捨てられていたことが何度かありました。
飼い主が見つからない犬や猫は、動物愛護センターで一時保護されます。
そして、譲渡会などで一定期間新しい飼い主を探しますが、どうしても見つからなければ、最後は殺処分となります。
殺処分の件数は、年々減ってきてるとはいえ、昨年度だけで1.4万匹以上の犬や猫が殺処分されています。

殺処分に関わっているある獣医さんは、「動物の命を助けたくて獣医になったのに、動物の命を奪うことになるなんて…」と悲痛な胸の内を吐露しています。

ドイツは、殺処分ゼロを実現してると言われています。
「日本に生まれなければよかった」
動物たちにそう言われないよう、人も動物も幸せに暮らせる社会を実現していきましょう!