校長室から
秋季大運動会
当日は、晴天に恵まれ、運動会が実施できました。
また、多くのご来賓のみなさま、保護者、地域のみなさまには、ご多忙な折にもかかわらず、開会式からご来校いただき感謝しております。
今年もまた、二宮尊徳先生の教えである校訓の精神を運動会の場でもみせてくれました
個人や団体の競技においては、校訓の「至誠」の精神で、正々堂々と、「勤労」の精神で、仲間と努力してきた成果を発揮し、係活動では、校訓の「分度」と「推譲」の精神で、計画的に、そしてみんなのために尽くしました。
そして、人と関わることのよさを感じ、安全に運動することの楽しさを味わうことができたように感じています。
さて、今年のスローガンは「飛翔~仲間と共に明日へ~」です。
いつも同じ学級で、仲の良い友達とも今日は紅白に分かれてしのぎを削り、切磋琢磨します。そのことでそれぞれが成長し、未来へ向かって羽ばたいていける力を付けていこうという意味だと考えます。いつもの友が、当日はライバルとなり、しっかり競い合い全力で、演技していました。
最後になりますが、保護者の皆様、地域の皆様、3年生を中心として83名の生徒たちの競技・演技に対し、心からの「ご声援」ありがとうございました。
第2学期 始業式 式辞
43日間という夏休みが終了し、いよいよ今日から2学期がスタートします。この休み中、大きな事故等もなく、元気な皆さんと再会できたことを、大変嬉しく思います。
皆さんにとってこの夏休みは、部活動に、受験勉強に、そして一人一人の得意分野に打ち込んだ「熱い夏」になったことと思います。
式辞の前に、昨日9月1日は防災の日に制定されています。1923年(大正12年)の9月1日に関東を中心に大きな地震が発生し10万5千人の死者・行方不明者を出す、大惨事が起きた日です。この教訓を生かすため、これから多く発生する台風や地震等の自然災害に対する備えを考える日でもあります。現在、地震や台風など自然災害について、騒がれています。ぜひ、家族で災害発生時の避難場所や連絡手段等を確認し合ってみてください。
県総体陸上競技大会では、3年生1人、2年生2人、1年生1人、計4人の選手が芳賀地区代表として出場しました。また、野球部が県の少年野球大会に出場しました。
吹奏楽部は、県吹奏楽コンクールで、「金賞」まであと一歩でしたが、「銀賞」を受賞することができました。芳賀地区音楽祭では、更に演奏の質を上げて、中央祭を目指して頑張ってほしいと思います。
そして、福井県で行われた全国中学校陸上競技大会に石川ドリエンさんが出場しました。本人は、納得のいく結果ではなかったようですが、がんばっている姿を見ることができました。
さて、いよいよ今日から2学期です。2学期は3つある学期の中でも最も長く、気候的にも過ごしやすい秋が中心ですから、大きな成果が期待できる学期です。残暑が厳しい中ですが今週土曜日に迫った運動会、11月の桜町祭など大きな行事があります。また、郡市新人各種大会や芳賀地区音楽祭・芸術祭などもあります。チャンスを逃さず、自分を大きく伸ばしてほしいと思います。
3年生には、運動会や桜町祭で、まさに物部中の顔として中心となって活躍してくれることを期待しています。そして、何よりも来年に控えた受験に向けて確かな学力を身に付け、目標実現を自分自身の手でつかんでください。
2年生は、3年生のあとを受けて、中心となって活動していかなければなりません。そして、やがては生徒会をはじめ物部中の中心となって本校を背負って立つ必要があります。物部中のよき伝統を引き継ぎ、更に発展させる活躍を期待します。
1年生は、中学生としての土台を作り上げる大事な学期です。土台が小さいと小さい建物しか建ちません。土台が大きくしっかりしていれば、どんな大きな建物も建てることができます。先輩を見習いながら、その土台をしっかりとつくってください。
最後に、自己理解を今以上に深め、失敗を恐れず、何事にも挑戦する気持ちをもって学校生活を送り、自己を成長させていきましょう。
第1学期 終業式 式辞
いよいよ今日で1学期が終了します。4月には今年1年間の大きな目標をもって、今日まで毎日登校し、精一杯学習や部活動をし、人間的にも大きく成長してきたと思います。授業、委員会活動や部活動などに本当に一生懸命取り組んでくれました。その1学期間の頑張りが「通信票」という形で、この後担任の先生から渡されます。私も84名全員の通信票を見させていただきました。
皆さんのよかったところ、あるいは、もっとがんばってほしいところが大変よく書かれています。皆さんも通信票を読む際には、担任の先生がどんな思いで書いたのか、担任の先生の顔を浮かべながら読んでください。
1年生、入学して4か月が経ちました。新しく始まった中学校生活はどうでしたか。2年生、中堅学年として、また、1年生のよき先輩として、その役割を果たせてましたか。
3年生、まず運動部に所属している皆さん、3年間お疲れ様でした。野球部は30日からの栃木県少年野球大会が最後になります。3年生の皆さん、本校の顔である最高学年として活躍できましたか。
それぞれに、課題はあったと思いますが、どの学年も成長の跡が見られ、心身ともにたくましくなっていることをうれしく思います。
いよいよ明日から43日間の夏休みに入ります。夏休み早々に、真岡夏祭りの中学生御輿への参加や県総体陸上競技大会、水泳競技大会に参加する生徒がいます。自己ベストを目指し頑張ってほしいと思います。
吹奏楽部の皆さん、7月21日(日)に行われる芳賀・真岡支部「吹奏楽祭」でいよいよ「 海峡を渡る風」を演奏することになりますね。その後7月30日(火)に本番である栃木県吹奏楽コンクールです。今までの練習の成果を発揮して、ぜひ、「金賞」を目標にがんばってください。
また、全国中学校陸上競技大会に出場を決めた石川ドリエンさん、おめでとう。全国大会でもベストを尽くしてください。
さて、1学期終業式にあたり、私からは一つ話をします。
武者小路実篤という作家が書いた「今」という詩があります。
今(武者小路実篤)
いかなる時にも自分は思う。
もう一歩
今が一番大事な時だ。
もう一歩
「人間は今という時期だけが自分の自由のきく時間である。人間の一生は今の連続にすぎない。その今を無駄に過ごす習慣になったら、取り返しがつかなくなる。もう済んでしまったことはどうにもならない。まだ来ない時間も自分の時間は現在だけである。
たいがいの人は「今」という時間をぼんやり無意味に空費して、あとで取り返しがつかなくなる。人間は年がら年中緊張ばかりしていられないが、しかし、毎日決心を新たにし、何かの意味で努力しないとつい退歩するものだ。
人生にとって、一番大事な時は「今」で、これをよく生かすことで、未来の運命も開け、未来の自分も、ものにすることができる。「今」を馬鹿にして怠ける人に進歩はなく、未来に輝く希望は望めないのである。」
という意味です。
夏休みは、自由な時間がたくさんあります。先生も学生時代を思い返すと夏休み中無駄な時間を過ごし、最後にあせって宿題に取り組んだ記憶があります。そして、終わった後、もっと早くやっておけば良かった、もっとこんなことをしておけばよかったと後悔しました。皆さんは毎日を漫然と過ごすして無駄な時間を作らず、毎日充実した夏休みにできるようにしてください。
2学期の始業式には、一段とたくましくなった皆さんと再会できることを楽しみにしています。以上、第1学期終業式の言葉といたします。
第1学期 始業式 式辞
いよいよ今日から令和6年度第1学期がスタートします。新2・3年生の皆さん、進級おめでとうございます。
さて、ここで1学年ずつ進級された皆さんに、それぞれお願いがあります。
まず、3年生。いよいよ物部中の最高学年になりました。「一人が一校を代表する」という言葉がありますが、やはり学校の代表は3年生だと思います。3年生の行いが、学校の雰囲気を作っていきます。ですから、勉強はもちろんのこと、生徒会や部活動など何事においても、伝統ある物部中学校を引っ張っていってください。特に、運動会や桜町祭など大きな行事での活躍を期待しています。後輩から頼りにされる3年生、理想に燃え常に向上心をもって何事頑張る3年生、そんな姿を目指してほしいと思います。
次に、2年生。この後の入学式で22名の新1年生を迎え、いよいよ先輩と言われる立場になります。新1年生は、まずは2年生を手本として、様々なことをまねします。2年生の行いが、1年生の方向性を決めていくと言っても良いでしょう。ですから、昨年までと比較して、より大きな責任が課せられます。新1年生が安心して中学校生活をスタートできるよう、そして3年生をしっかりサポートできるよう中堅学年として、物部中をしっかりと支えてほしいと思います。
さて、剣道の言葉で「残心」という言葉があります。「心を残す」と書きます。意味は、剣道の攻撃のあとに、その後の相手の攻撃に備えるためや次の自分の攻撃のために態勢を整えることを言います。
先生の師匠に「残心」のとり方について、こう言われました。「初めから残心を考えて攻撃しては、不十分な打ちになってしまう。後のことを考えずに全力で打ち込みなさい。なぜならコップいっぱいに入った水を思いっきり捨てても、最後に水は数滴残るだろう、それが残心なんだ。」と。
皆さんには、何事にも全力で取り組んでほしいと思います。後のことを考えて心配していては、いい結果は残すことができません。全力でやりきれば、自然と次の一歩を踏み出すことができます。ぜひ、今年は全力でやりきったと言える年にしてください。
入学式式辞
式 辞
なかなか咲かなかった桜の花も満開となり、まるで新入生の皆さんの入学をお祝いしているかのようです。この良き日に、令和六年度物部中学校入学式を挙行できますことを、心から感謝申し上げます。
さて、伝統ある物部中学校に入学された二十二名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんが入学されるのを在校生、職員一同心待ちにしていました。
先ほどの新入生呼名の元気ある返事に、これから始まる中学校生活三年間への意気込みが感じられ、たいへん嬉しく思いました。
新入生の皆さんは、本日より物部中学校の生徒となりました。私たちは皆さんが充実した中学校生活が送れるよう、全力で応援しますので、どうぞ安心して中学校生活をスタートさせてください。
中学校三年間は、長い人生の中では、ほんの短い期間ですが、心も身体ももっとも成長する大切な時期です。この三年間で学んだことが大人になってからの生活の基盤となります。
本校は、二宮尊徳先生の教えが、今なお息づくこの地で、その教えを校訓にして教育しております。
三年間のスタートである入学にあたり、新入生の皆さんに校訓の話をします。物部中学校の校訓は「まこと」です。そして、その下に、「至誠」「勤労」「分度」「推譲」の四つの項目があります。その中の「分度」と「推譲」の二つの話を、歓迎と期待の言葉といたします。
「分度」とは、「自分をわきまえる」ということです。つまり、「自分の良いところ、自分の悪いところ」を理解することから始め、自分はどんなことができ、どんなことに向いているかを判断します。そのうえで、自分を大きく見せて背伸びしたり、消極的になったりせずにありのままの等身大の自分で学校生活を送ってほしいと思います。自分のことを理解できれば、これからの学校生活や将来に見通しを立てることができ、前向きな生活をすることができます。
次に「推譲」です。推譲とは「独り占めしないで周りに分け与える」という意味です。社会は自分一人だけでは成り立ちません。中学校は、友達や先輩、先生方など周りの人との関係性を培う場でもあります。自分の損得だけにこだわるのではなく、周りにいる友達のことを思いやり、自分の力を尽くすことで友達や周りとの関係がうまくいきます。周りとの関係がうまくいけば、必ず楽しい学校生活につながっていくはずです。
先を予測することが難しい世の中ですが、自分のことをよく理解し、友達と協力し議論し合うことで深く学び、人間関係を作り、楽しい学校生活を送れるようにしてほしいと思います。
保護者の皆様、改めてお子様のご入学、誠におめでとうございます。本日より、本校教職員で未来を担う子供たちを、責任をもってお預かりします。保護者の皆様方におかれましては、本校の教育にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、新入生の皆さんが二宮尊徳先生の「積小為大」の言葉を胸に、中学校三年間で大きく成長することを期待し、式辞といたします。
令和六年四月八日
真岡市立物部中学校長 栁 利道