校長室から
立志式式辞
立志式にあたり、新型コロナウイルス感染症対策により、立志式を縮小しての開催となったこと、立志を迎えた皆さん、そして保護者の皆様に心よりお詫び申しあげます。
さて、立志を迎えた2年生29名の皆さん、そして保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。立志式は、古来の「元服の儀」にならい、15歳を迎える前の中学2年生の時期に「『志』を立て、自分の将来に向けて、精神的な支えにしよう」という儀式です。
この物部地区ゆかりの、二宮尊徳先生の教え「報徳」には、「至誠」(誠意をもってことにあたること)、「勤労」(自分の努力でものごとを切り拓くこと)、「分度」(見通しを立て計画的に行うこと)、「推譲」(人のために自分の力を尽くすこと)があります。
本校の校訓「まこと」は、この教えをもとに策定したものです。そして、「積小為大」(小さなことを積み重ねないと、大きなことは成し遂げられない。毎日の積み重ねが大切である。)の精神を胸に、生活を送ってほしいと思います。物部中学校を卒業された先輩方は、この精神の下、各界で活躍されています。
先ほど一人一人が堂々と「誓いのことば」を発表してくれました。その様子からは、将来の夢や目標の実現に向かって努力しようとする、強い決意が感じられました。「夢は口に出した瞬間から叶い始める」という言葉があります。是非、自分の描いた将来像に向かって、新たな一歩を力強く踏み出してほしいと思います。
しかし、これから進む道のりは平坦な道ばかりとは限りません。情報化やグローバル化が進展する中、予測困難な変化の激しい時代を生き抜くために必要な力を、ぜひ身に付けてほしいと思います。
最後に、昨年4月に贈った橋本左内の「啓発録、5つの心得」と、身近で支えてくれている家族、自分に関わる人たちに感謝の心を忘れずにしてください。
保護者の皆様に一言お祝いを申し上げます。お子様が立派に成長され立志を迎えられたこと、誠におめでとうございます。ここまで、あっという間の14年間だったのではないかと推察いたします。先ほどの誓いを実現できるよう、今後とも愛情と厳しさを持って見守り導いていただけますよう、お願いいたします。
結びに、保護者の皆様には、本校への御支援、御協力に深く感謝申し上げ、式辞といたします。本日は誠におめでとうございます。