校長室より
106名の新入生を迎えて
先週8日(金)に、入学式を実施しました。
コロナ禍により、新入生と保護者、教職員のみで行いました。
本来、来賓の方々をお呼びして、在校生、教職員総出で、歓迎の意を表すべきところですが、生徒の安全・安心を最優先に考えた上での内容の変更であり、御理解いただきたいと思います。
式辞では、新入生に以下の3つのことをお願いしました。
1 当たり前のことが当たり前にできる生徒になってほしい。
朝は自分で起きられる。誰にでも大きな声で挨拶ができる。人の話をきちんと聴くことができる。自分を振り返り反省することができる。どれも当たり前のことばかりですが、なかなかできないものです。人として当たり前のことができるようになることが、中学校生活を豊かで楽しくする第一歩だと思います。本校では、「時を守る 場を清める 礼を正す」という3つの約束があります。進んで守るようにしましょう。
2 一生懸命に勉強してほしい。
中学校での学習は、小学校とはずいぶん違います。内容も難しくなり、より考える力が求められるようになります。また、授業も教科ごとに先生が違う教科担任制になり、さらに、小学校にはなかった中間テスト・期末テストがあります。そのため、予習や復習などの家庭学習も計画的に行うことが大切です。日々の努力を欠かさず、皆さん一人一人が3年間で確かな学力を身に付け、自らの進路を自分の力で切り拓いてほしいと思います。
3 何かに本気で打ち込み友情を育んでほしい。
本校では、スポーツフェスティバルや西輝が丘祭など様々な学校行事があり、大変盛り上がります。また、皆さんが楽しみにしている部活動も盛んで、多くの大会に出場し活躍しています。学校行事や部活動で一番大切なことは、本気で取り組むことです。仲間と一緒に本気で取り組めば、そこに確かな友情が生まれます。共に何かを成し遂げ、そこから生まれてくる友情は、一生の宝物です。中学校生活を通して、友情を育み、生涯の友とできる人を探してほしいと思います。
新入生の皆さんが真岡西中学校の伝統である「西中魂」をしっかりと受け継ぎ、中学校3年間で大きく成長されることを期待しています。
令和4年度スタート
先週、4月8日(金)に、第1学期始業式を校庭で行いました。
式辞の中で、3年生には、最上級生としての自覚を求めました。
「一人が一校を代表する」という言葉どおり、3年生の行いが、学校の雰囲気を作っていきます。勉強はもちろんのこと、部活動や生徒会活動など何事においても、伝統ある真岡西中を引っ張っていってほしいとお願いしました。
後輩から頼りにされる3年生、理想に燃え常に向上心を持って何事頑張る3年生、そんな姿を目指してほしいと思います。
2年生には、中堅学年としての責任ある行動を求めました。
106名の新1年生を迎え、いよいよ先輩と言われる立場になります。新1年生は、まずは2年生を手本とします。
そのため、昨年までと比較して、より大きな責任が課せられます。新1年生が安心して中学校生活をスタートできるよう、そして3年生をしっかりサポートできるよう、中堅学年として真岡西中をしっかりと支えてほしいと思います。
次に、様々な活躍の基盤は学級にあり、担任の先生を信頼し、よりよい学級づくりに向けて頑張ってほしいとお願いしました。
最後に、今年度からスタートする「スマイルプロジェクト」の新たな取組の一つとして、1・2年生の遠足を実施することを伝えました。スマイルプロジェクトは、生徒が今まで以上に安心して楽しく学校生活を送れるようにするための取組です。
新1年生を加え、生徒数310名となった新生真岡西中学校。
コロナ禍に負けず、令和4年度を大いなる飛躍の年にしましょう!
初心忘るべからず
昨日、3月23日(水)に立志式を行いました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、2度の延期を経てもなお、内容を大幅に変更しての実施とせざるを得ませんでした。
本来であれば、保護者の皆様方にもお子様の成長した姿をご覧いただきたかったところですが、校内の感染状況を踏まえ、生徒及び職員のみでの実施とさせていただきました。
式の様子は学校HPから視聴可能ですので、是非ご覧いただき、お子様に励ましの言葉を掛けていただければ幸いです。
式中、「誓いのことば」を堂々と発表する生徒たちの姿から、14年間の確かな成長を感じるともに、今後の更なる飛躍に期待が膨らみました。
私の式辞では、世阿弥の「花鏡」から「初心忘るべからず」の言葉を送りました。
主な内容は以下のとおりです。
「花鏡」には、「しかれば、当流に、万能一徳の一句あり。初心忘るべからず。」との一節があり、さらに「この句、三箇条の口伝あり。是非の初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず。」と続き、能の芸について初心時代の未熟さを忘れないよう戒めが示されている。
転じて現代では、「物事に慣れると慢心してしまいがちだが、最初の頃の志を忘れてはいけない」という意味で使われれる。
人は、物事のはじめには、強い「希望」や「目標」を持って出発するが、だんだんと月日が経つにつれて、初めの頃の熱い気持ちを忘れ、現実の甘い生活に妥協し、安易で楽な方に流されがちになる。
最初のうちは、自分の進むべき道からそれていることに気付くものだが、軌道修正を怠っているうちに、希望や理想から遠く離れてしまい、目指すべき道すら見失ってしまうことがある。
そのようなことにならないためにも「初心忘るべからず」の言葉を肝に銘じてもらいたい。
夢や目標を持ち、それを実行に移すときには、必ず多くの困難にぶつかるが、簡単に諦めてはいけない。
夢や目標の実現は、他人から与えられるものではなく、自ら努力して勝ち取るものだからである。
もし、くじけそうになったら、「誓いのことば」を一生懸命考え堂々と宣言したときの今日の熱い気持ち、「初心」を思い出し、自らを奮い立たせ、西中魂の精神で頑張ってほしい。
保護者の皆様方には、生徒たちが立志の誓いを実現できるよう、今後とも愛情と厳しさを持って見守り導いていただけますよう、お願いいたします。
私ども教職員も生徒たちの夢の実現を全力で支援して参りますので、今後とも、御支援、御協力のほどよろしくお願いいたします。
東日本大震災を忘れない
一昨日、3月16日深夜、東北地方を中心に最大震度6強の地震が発生し、大きな被害が出ました。
本市でも震度4の大きな揺れを記録したこともあり、11年前の東日本大震災の恐怖が思い起こされました。
本校では先週3月11日に、国旗を半旗掲揚にして弔意を表すとともに、地震発生時刻である14時46分から1分間の黙とうを行い、震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈りしました。
震災時、生徒たちはまだ幼く、記憶もほとんどないことから、帰りの会等で担任の先生から震災の概要について話を聞きました。
話の要旨は、以下のとおりです。
・東日本大震災は、東北地方太平洋沖地震により発生した災害である。
・震源は三陸沖の海底24km、地震の規模を表すマグニチュードは9.0~9.1という超巨大地震で、日本では観測史上最大、世界でも4番目ぐらいに大きな地震である。
・地震の揺れの大きさを表す震度は、宮城県で最大7を記録しており、また、本震の継続時間は約6分間と非常に長いのが特徴だった。
・巨大津波の発生により、甚大な被害が発生した。震源が地下24kmと浅く、地震の規模が非常に大きかったことが原因。津波のスピードは非常に早く、水深の深い沖の方では、時速800kmにもなる。水深が浅くなるとスピードは落ちるが、それでも時速36kmほどはあり、津波が近づいてから走って逃げても、逃げ切れない。
・東日本大震災で発生した津波は、最大で海岸から6kmの内陸にまで達し、津波の高さは最大16m、最大遡上高40m以上を記録した。
・この巨大津波により未曾有の災害が発生し、死者・行方不明者は2万人以上にも及び、11年が経過した今なお、3万8千人ほどが避難生活を送っている。
・また、巨大津波により、福島第1原発の1~5号機で全ての電源を喪失し、原子炉を冷却できなくなり、1~3号炉で炉心溶融(メルトダウン)が発生。それに伴い、大量の放射性物質が空気中に拡散し、原発周辺が立ち入り禁止区域となった。
東北地方を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災から11年の月日が流れ、私を含め人々の記憶は薄れつつあります。
一昨日の地震は、まるで「自然の脅威を決して忘れてはいけない」との警告のようでした。
日本は、3つのプレートの境目に位置しているため、ある程度の周期で巨大地震が発生します。
次に、発生が予想されている巨大地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域とする「南海トラフ地震」です。
静岡県から宮崎県にかけての一部では、震度7の強い揺れが想定され、また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える巨大津波の襲来が想定されています。
私たちにできることは、東日本大震災の教訓を生かし、「想定外」という言葉を使わずに済むように、最悪の事態を想定して災害に備えることです。
「3.11」の記憶と教訓を決して風化させることなく、本校では防災教育の充実を図って参ります。
群青
本日、3月9日(水)、令和3年度卒業式を挙行しました。
コロナ禍により、昨年に引き続き規模を縮小しての実施となりましたが、式中の卒業生の態度は大変立派で、中学校3年間の確かな成長と今後の大いなる飛躍への期待を感じさせてくれました。
式辞では、3年間のたくさんの活躍を振り返り、32年の長い西中の歴史に輝かしい新たな一ページを刻んでくれたことについて、お礼を述べました。
また、はなむけに、二つの言葉を贈りました。内容は以下のとおりです。
一つ目は、「出会いを大切にしてほしい」ということです。
様々な人との出会いは、自分の新たな可能性の扉を開いてくれます。
スポーツとの出会いは、仲間との連帯感を高め上達の喜びを感じさせてくれます。
音楽との出会いは、感性を豊かにし、感情の幅を広げてくれます。
書物との出会いは、人生を支え、進むべき方向を定めてくれます。
絵画などの芸術作品との出会いは、様々な見方や世界観があることに気付かせてくれます。
科学との出会いは、真実とは何かを見極めさせてくれます。
感性を磨き、出会いを大切にする心を持っていれば、きっと皆さんの人生は、心ときめくような彩り豊かなものになることでしょう。
二つ目は、「ふるさと真岡を大切にしてほしい」ということです。
長い人生、楽しいことばかりではなく、ときには困難にぶつかることもあります。
困難に負けずにしっかりと立ち向かうためには、太い軸が必要です。その軸となるのは、やはりふるさとです。
ふるさとには、皆さんを慈しみ育ててくれた保護者の方々がいます。
真岡木綿の縦糸と横糸のような友との確かな絆があります。
そして、豊かな自然と産業がバランスされた発展の基盤があります。
負けそうになったら、くじけそうになったら、「ふるさと真岡」と「西中魂」を思い出し、少しずつでも前進してください。
きっと、一人一人に大輪の花が咲くことでしょう。
今日で思い出いっぱいの西中を後にしますが、卒業合唱「群青」の歌詞のように、友と遠く離れてもきっと同じ空を見上げているはずです。
西中を巣立ち、それぞれの道を歩む131名の卒業生の前途に、幸多からんことを心からお祈りいたします。
叱咤激励
自分の感受性くらい
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
これは、茨木のり子さんという方の詩です。
茨木のり子さんは、1926年に大阪で生まれました。高校時代を愛知県で過ごし、上京して現・東邦大学薬学部に入学。その在学中に空襲や勤労動員を体験し、1945年に19歳で終戦を迎えました。
戦時下で体験した飢餓と空襲の恐怖が、命を大切にする茨木さんの感受性を育んだと言われています。初めから詩を書いていたわけではなく、創作活動のスタートは劇作家でした。
1977年、彼女は代表作のひとつとなる『自分の感受性くらい』を世に出しました。
それは、かつて戦争で生活から芸術・娯楽が消えていったときに、胸中で思っていた事を詠い上げたものでした。
詩には様々な解釈がありますが、私は「時代や他人のせいにせず、しっかりと自分に向き合い努力しなさい。」という叱咤激励を感じました。
生徒の皆さんも卒業、進級を間近に控えたこの時期に、逃げずにしっかりと自分と向き合ってみましょう。
茨木のり子さんは、他にも教科書に載っている「わたしが一番きれいだったとき」や「倚(よ)りかからず」など、すばらしい詩をたくさん書いていますので、また別の機会に紹介したいと思います。
特設理科部の快挙に寄せて
先日、栃木県理科研究展覧会が実施されました。
本校からは、芳賀地区理科展を勝ち抜いた1年生と2年生の作品が出品され、両作品とも県の1位である最優秀賞に輝きました。
二つの学年でのダブル受賞は、本校創立以来の快挙であり、粘り強く研究に取り組んだ生徒の頑張りに、心から拍手を送りたいと思います。
本校では、今年度から特設理科部を新設し、科学的な分野に興味・関心の高い生徒を中心に期間限定で活動しています。
その成果がこんなに早く現れたのも、休日返上で指導に当たっていただいた理科担当の先生方のお陰です。本当にありがとうございました。
さて、理科研究展覧会は今回で75回を数える歴史と伝統ある展覧会です。
芳賀地区から県に出品できるのは、最も優れた作品1点のみです。
1年生と2年生の作品はともに芳賀地区で1位に輝き県出品を果たし、3年生の作品は惜しくも2位となり県出品はかないませんでしたが、大健闘だったと思います。
1年生の作品「水滴の音の研究」は、お風呂で聞いた水滴の音に興味をもちスタートした研究です。水滴の音を周波数で測定したり、落下の瞬間をハイスピードカメラで撮影したりしながら、音が鳴るときの水面の様子と音がばらつく仕組みについて探求したすばらしい作品です。
2年生の作品「コップが浮かない?~水底コップの研究~」は、当たり前のように浮くはずの水底に沈めたコップが、穴を開けただけで浮かなくなる現象に興味をもち始めた研究です。コップに空ける穴の位置や数を変えながら数百に及ぶ実験を丁寧に行い、新たな疑問が生じるたびに仮説を立てながら探求したすばらしい作品です。
生徒が生きるこれからの時代は、将来の予測が困難な変化の激しい時代だと言われています。それは、グローバル化や情報化の更なる進展、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少、AIの急速な進歩などによって、世の中が大きく変わることが予想されるからです。
果たして、そのような新しい時代を生きていくためにはどのような力が必要なのでしょうか。
詳細は別の機会に述べたいと思いますが、理科研究のように常に結果を疑い、試行錯誤を繰り返しながら新たな発想を生かして真実に迫る取組は、きっと大きな力になってくれると思います。
夏には全国の理科好きと競え合える「日本学生科学賞」があります。
特設理科部のますますの活躍を期待しています。頑張ってください。
しもつかれ
「しもつかれ:神社に供え、近所で分け合う、昔ながらの伝統食」
明後日、2月9日(水)の給食に、栃木県の郷土料理である「しもつかれ」が出ます。
伝統的な「しもつかれ」は、割とくせのある味ですが、給食では、小中学生にも食べやすいように、かなり工夫されています。
私が子供の頃は当たり前のように2月の初午の日に食卓に並びましたが、今頃はどうなのでしょうか。
そういう我が家でも10年以上見ていません。
「しもつかれ」は初午(はつうま:2月最初の午の日)に、わらをたばねて作った「わらづと」に入れて、赤飯といっしょに稲荷神社にそなえる行事食です。
「しもつかれ」という名前の由来には下野(しもつけ:栃木県)だけで作るからという説と、酢むつかり(いった大豆に酢をかけた料理)からきたという説があります。
「七軒の家のしもつかれを食べると病気にならない」といわれ、近所の人たちと分け合って食べることが多い郷土料理です。
「しもつかれ」に使うダイコンやニンジンは「鬼おろし」という竹でできた目のあらいおろし器を使います。
材料を大きく削ることができるので水分がでにくく、野菜の風味を残すことができます。
それぞれの家に昔から受けつがれてきた作り方があり、同じ「しもつかれ」でも、家庭によってずいぶん味がちがうようです。
時代の流れとともに郷土料理が家庭から姿を消しつつある中、学校給食で「しもつかれ」が出ることは本当に有り難いことだと思います。
食べるだけでその当時の記憶がよみがえってくる、そんな郷土料理はこれからも継承していきたいものです。
世界で一番貧しい大統領のスピーチ
現在、図書室では絵本フェアが開かれています。
「時をかける少女」で有名な日本を代表するSF作家・筒井康隆氏と日本画家・福井江太郎氏のコラボレーション作品である「駝鳥」(ラストが衝撃的!)など、多くの絵本がディスプレイされていますので、是非お読みください。
私も、ふと思い立って、数年前に購入した絵本、「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」を改めて読み直しました。
2012年6月、ブラジルのリオデジャネイロで、国連の「持続可能な開発会議」が開催されました。世界の首脳・閣僚が参加し、自然と調和した人間社会の発展や貧困問題などが話し合われましたが、演壇に立った南米のある大統領のスピーチが、世界中に感動を巻き起こしました。8分間の熱弁が終わると、静まり返っていた会場は沸き立ち、聴衆の拍手は鳴り止むことはなかったのです。
その人は、ウルグアイ第40代大統領ホセ・ムヒカ氏(85)です。ムヒカ氏は、この演説をきっかけに一躍時の人となり、質素な暮らしぶりでも注目されました。大統領公邸には住まず、首都郊外の古びた平屋に妻のルシア・トポランスキ上院議員と二人で暮らしています。古い愛車をみずから運転し、庶民と変わらない生活、気取らない生き方を貫いたことで、いつしか尊敬を込めて、「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれるようになりました。2009年の選挙で当選し大統領となってからも、給与のほとんどを寄付していたことでも知られています。ムヒカ氏は、2015年に大統領の職を辞し、上院議員として活動していましたが、2020年10月20日に高齢と持病を理由に政界からの引退を表明しました。
数々の名言を残したムヒカ氏ですが、先人の教えに基づく、「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ。」という言葉は胸に刺さります。
くしくも、SDGs「持続可能な開発目標」が、2015年の国連で全会一致で採択されました。貧困や環境、ジェンダーなど、17の目標と169のターゲットがあり、2030年までの達成を目指すとされてます。
ムヒカ氏の2012年の演説は、正にこれを先取りしたものとなっています。
本校は、今学期、生徒会を中心に「西中SDGs宣言」を行う予定です。
「SDGsー持続可能な社会の実現ー」に向けて、どのような取組が可能か、生徒たちと一緒に考えていきたいと思います。
雌伏のとき
現在、オミクロン株の影響により、かつてないスピードで新型コロナウイルスの感染が拡大しています。
感染者数も毎日のように過去最多を更新するなど、第6波のさなかにあると思われます。
本県でも、1月27日から2月20日までの25日間、まん延防止等重点措置が適用される見込みです。
2月7日(月)・8日(火)には、県立高校の特色選抜試験がありますので、学校では教室の換気や手指の消毒、感染リスクの高い教育活動の一時停止など、感染防止対策を徹底しています。
御家庭におきましても、不要不急の外出自粛や3密の回避など、協力をお願いします。
生徒本人及び御家族がPCR検査等を受ける場合は、速やかに学校まで御連絡願います。
さて、「雌伏」という言葉がありますが、その意味は「実力を養いながら活躍の日を待つこと」です。
現在は、コロナ禍により教育活動も大きな制限を受けていますが、必ず状況は好転します。
そのときに、大きく飛躍できるよう、今はこつこつと実力を養い力をためましょう。
横山光輝氏の「三国志」にこんなせりふが出てきます。
「龍が沼の淵に潜むのは何のためか、時期を待ち天に昇らんが為であろう。」
主人公の劉備玄徳が、まだ国を持たずに諸国を放浪していた時代に、共に苦労していた仲間を励ましたときの言葉です。
まさに今が、「雌伏のとき」です。
がまんすべきことはしっかりとがまんして、力をためてください。
コロナ禍が収束局面に入った暁には、西中生の昇龍のごとき飛躍を楽しみにしています。