校長室から
啓蟄(けいちつ)
今日、3月5日(金)は、二十四節気の一つ「啓蟄(けいちつ)」です。
「啓」には「開く、開放する」などの意味があります。
「蟄」には、「冬ごもりのために、虫などが土中に隠れ閉じこもる」などの意味があります。
そのため「啓蟄」とは、「春の暖かさを感じて、冬ごもりしていた虫が外に這い出てくる頃」を示します。
この時期は、一雨降るごとに気温が上がり、日足も目に見えて長くなるなど、春が確実に近付いてきます。
もちろん、目を覚ますのは、虫たちだけではありません。
わらびやぜんまいなどの山菜やつくしなども、土から顔をのぞかせます。
同時に、私たち人間も心躍るような、わくわくした気持ちになります。
3年生は新たな旅立ちに向けて、1・2年生は進級と新しい物部中の創造に向けて、いよいよ本格的な始動のときです。
物中生の大いなる飛躍を期待しています。
あえて怠けものを許す、アリの不思議な生態
先日、資料を整理していたらアリについての面白い話がありましたので、掲載します。
初夏の日差しの中、焼けつく地面を延々と列をつくり、エサを巣穴に運び入れるアリたちの姿は、勤勉という価値を具現したものに見えます。彼らの働き方は、太古から社会性生物として持続可能な集団生活のために進化し続け、たどり着いたものでもあります。
そんなアリたちはさぞかし働き者であると思われますが、実は、7割は働いていないということをご存知でしょうか。地表部分で懸命に働くアリたちの姿をみると、全体がフルに活動しているように見えますが、見えない部分で7割のアリたちは暇にしているというのです。そして、このアリたちの存在が、高度な社会的集団生活を成立させる肝であると言われています。
例えば、アリの中にも気まぐれで集団行動が苦手な個体がいます。そうしたアリは、仲間が出すフェロモンの道筋から迷い出てしまい、フラフラ彷徨っているように見えるときがあります。しかし、こうした行動が偶然にも新しいエサ(資源)の発見につながり、一躍英雄になることがあるそうです。
また、生まれてからの期間の差による分業を行い、子育てなどは若い個体が担当し、危険な仕事は寿命が短い個体が担当していると言われています。自然災害や天敵等によって巣穴が危機に直面したとき、決然と活動スイッチが入り、敵や災害に立ち向かう決死隊のように働くアリがいるということです。
このように、一見遊んでいたり、暇そうにしたりしているアリたちにも、役目がそれぞれ与えられています。ただ、その個体が生きているうちに、そうした反応を示す機会に出遭わないこともあるので、働かないように見えることがあるのでしょう。
アリたちの約7割が働いていないとは、知りませんでした。
気まぐれなアリや一見怠けてるように見えるアリによって、人間社会に匹敵する高度な集団生活を営むアリたちに、心から拍手を送りたいと思います。
宇宙の深淵
一昨日、2月24日(水)に、全校朝会を実施しました。
私からは、「緊急事態宣言発令解除後の新型コロナウイルス防止対策の徹底」、「県理科研究展覧会最優秀賞受賞」、「宇宙の始まりと終わり」の3点を話しました。
話の中心である「宇宙の始まりと終わり」の要旨は以下のとおりです。
多くの数を表す言葉に「星の数ほど」という言葉があります。
では、この宇宙には、どれぐらいの星の数があるのでしょうか。
肉眼で見ることができる星は、約4000個です。
一般的な大きさの銀河には星が50兆個ぐらいあり、その銀河が宇宙には2兆個ぐらいあります。
宇宙全体の星の数は、地球上にある全ての砂の数よりはるかに多いと言われています。
ちょっと信じがたいですが、事実です。
では、この宇宙はどのように誕生したのでしょうか。最新の宇宙論の一つを紹介します。
宇宙は「完全な虚無の世界」である、マザーユニバースから誕生したと考えられています。
今から138億年前にマザーユニバースの一部が変形し、暗黒エネルギーが解放されて他の場に供給され、偶然宇宙が誕生しました。
大きさは、1000兆分の1mほどの大きさしかありませんでした。
その後、急激なスピードでインフレーションと呼ばれる膨張が起こり、その直後にあの有名なビッグバンが起きたとされています。
そして宇宙誕生の3分後から、現在の宇宙にある物質すべての性質を決める元素ができはじめ、その後何種類もの原子がつくられ、やがて星がきらめき銀河が渦巻く、広大な宇宙ができあがりました。
次は、宇宙に終わりはあるのかという問題です。ここでは、宇宙に存在する物質を考える必要があります。
星の原料など私たちの知っている物質は、宇宙の全ての物質のわずか5%ほどでしかなく、残り25%が暗黒物質、さらに残り70%が暗黒エネルギーだということが分かってきました。
様々な研究から宇宙は、このまま加速度的な膨張が続くと考えられています。すると最後はどうなるのか。
全ての恒星が燃え尽き、銀河が消滅し、全てが薄まり続ける宇宙の中で、最後に残ったブラックホールすらも蒸発し、広がりすぎたがゆえに何も起きない漆黒の闇、冷たい静寂の宇宙、「ビッグウィンパー」が訪れるとされています。
宇宙について、誕生から終焉まで駆け足で見てきました。
不確実な部分はありますが、長い長い宇宙の歴史からすれば、極めて短い歴史しか持たない人類が、宇宙の謎の解明までもう一歩のところまで来ていることが、すごいと思います。
まさに、人間の無限の可能性を感じます。
この宇宙の話のように、難しい数学や物理は分からなくても、科学を楽しむことは十分にできます。
科学技術の一層の進展が予想される21世紀、科学に振り回されることなく、楽しんでみてはいかがでしょうか。
掃除をすると
校長室の前の廊下に、「凡事徹底」と書かれた表紙の日めくりカレンダーがあります。
発行は、「日本を美しくする会」です。
この会は、イエローハットの創業者、鍵山秀三郎氏が立ち上げたものです。
鍵山氏は、一代で同社を一部上場企業に育て上げましたが、同時に、よりよい社風の構築に向けて創業以来続けている「掃除」が世間の評判を呼び、後に掃除運動が会社内外に広がっていきました。
日めくりカレンダーの21日には、
-掃除をすると-
心が磨かれる
謙虚な人になれる
気づく人になれる
感動の心が育まれる
感謝の心が芽生える
と記されています。
本校では、無言清掃を推進しています。無言で清掃を行うことで、心を育てる教育です。
清掃の時間には、校内放送で「自分を磨き上げる20分。どれだけ無言で(意志を貫く力)、どれだけ見付けて(気づく力)、どれだけ人のために(気配りの力)、掃除ができるか。」とうい言葉が流れます。
「凡事徹底」を座右の銘とし、「掃除」による心の教育を推奨する、鍵山氏の言葉に通じる取組だと思います。
生徒たちが生きるこれからの時代は、将来の予測が困難な、変化の激しい時代になると言われています。
そのような状況は、往々にして人の心から余裕を奪い、「自分さえよければ」という風潮を生みがちです。
しかし、そのような厳しい時代だからこそ、感謝の気持ちを持って、謙虚に他人の役に立つことを行うことが大切だと思います。
本校では、今後も無言清掃を通した心の教育を推進して参ります。
世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
2012年6月、ブラジルのリオデジャネイロで、国連の「持続可能な開発会議」が開催されました。世界の首脳・閣僚が参加し、自然と調和した人間社会の発展や貧困問題などが話し合われましたが、演壇に立った南米のある大統領のスピーチが、世界中に感動を巻き起こしました。8分間の熱弁が終わると、静まり返っていた会場は沸き立ち、聴衆の拍手は鳴り止むことはなかったのです。
その人は、ウルグアイ第40代大統領ホセ・ムヒカ氏(85)です。ムヒカ氏は、この演説をきっかけに一躍時の人となり、質素な暮らしぶりでも注目されました。大統領公邸には住まず、首都郊外の古びた平屋に妻のルシア・トポランスキ上院議員と二人で暮らしています。古い愛車をみずから運転し、庶民と変わらない生活、気取らない生き方を貫いたことで、いつしか尊敬を込めて、「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれるようになりました。2009年の選挙で当選し大統領となってからも、給与のほとんどを寄付していたことでも知られています。ムヒカ氏は、2015年に大統領の職を辞し、上院議員として活動していましたが、2020年10月20日に高齢と持病を理由に政界からの引退を表明しました。
数々の名言を残したムヒカ氏ですが、先人の教えに基づく、「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ。」という言葉は胸に刺さります。
くしくも、SDGs「持続可能な開発目標」が、2015年の国連で全会一致で採択されました。貧困や環境、ジェンダーなど、17の目標と169のターゲットがあり、2030年までの達成を目指すとされてます。
ムヒカ氏の2012年の演説は、正にこれを先取りしたものとなっています。
最近、ムヒカ氏の2012年の演説を絵本にした「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」を読んで、上記のようなことを考えました。
SDGs、持続可能な社会の実現に向けて、どのような取組が可能か、本校の生徒たちと一緒に考えていきたいと思います。
おめでとう
本校の2名の3年生が共同で研究した理科研究の作品が、「第74回栃木県理科研究中央展覧会並びに発表会」で最優秀賞(県の1位!)に輝きました。
本校にとっては、平成10年度以来、22年ぶりの快挙となります。研究を行った、3年生の2人の生徒に心から拍手を送りたいと思います。おめでとうございます。
研究の題名は、「パスタの折れ方」です。
パスタに力を加えて折ると、2本ではなく3本以上に折れることがほとんどですが、その原因を様々な角度から追究し、パスタの折れ方の謎に迫りました。
例えば、パスタの長さや太さを変えて折ってみたり、左右を固定したパスタの中央におもりを吊り下げて折ってみたりしました。
また、折れる瞬間の様子をハイスピードカメラで撮影して、原因を探ったりもしています。
実験結果から新たな疑問が生まれ、方法を工夫してまたその謎に挑んでいく、ストーリー性のあるすばらしい研究だと思います。
県の審査員の先生からは、「普段、何気なく見過ごしてしまうことの中から疑問を見付け、パスタという身近な素材を用いて、根気強く研究を進めたことがすばらしい。」とお褒めの言葉をいただきました。
理科研究を行うと、物事を様々な角度から見る力や自由な発想力、論理的思考力などが育まれます。
これらの力は、人工知能の進化により大きな変化が予想される将来においても、大いに役立つはずです。
理科研究が物部中の新たな伝統となるよう、来年度に向けて、今の1・2年生の新たな挑戦を楽しみにしています。
だいじょうぶだよ
先日、長谷川和夫先生作の絵本「だいじょうぶだよ ーぼくのおばあちゃんー」という絵本を読みました。
きっかけは、長谷川先生の著書である「ボクはやっと認知症のことがわかった」の中で紹介されていたからです。
医師である長谷川先生は、日本の認知症研究の先駆けであり、第一人者です。
患者が認知症かどうか判断する「長谷川式簡易知能評価スケール」の発案者としても有名です。
そんな長谷川先生は、自身が認知症を発症したことを公表し、当事者の目から見た認知症の実際を、講演や著書により広く世の中に発信しています。
それにより、同じ病気に苦しむ患者さんやその家族の方々は、たくさんの希望をもらっているものと思います。
「だいじょうぶだよ ーぼくのおばあちゃんー」は、認知症になったおばあちゃんとその家族の話ですが、長谷川先生の実体験がもとになっているようです。
認知症が進んだおばあちゃんが、家族での会話の席で、
「みなさん どなたですか? みなさんが だれか わからなくて…」
と言います。
それに対して、孫の小さな男の子が、
「おばあちゃん、おばあちゃんは ぼくの おばあちゃんだよ。おばあちゃんが わからなくても、
ぼくも ママも パパも おねちゃんも みーんな おばあちゃんのことを よーく しっているから だいじょうぶだよ。
しんぱいないよ、おばあちゃん!」
と声を掛けます。
それを聞いたおばあちゃんは、不安な気落ちが和らぎ、笑顔を取り戻すという内容です。
人生100年時代が到来しようとしている今、認知症の問題は避けては通れない問題です。
誰もが発症の可能性があります。
そのとき、この男の子のような声掛けが自然とできるような、そんな世の中であってほしいと思います。
物部中の目指す生徒像は、「ふるさと物部を愛し、心やさしく覇気のある生徒」です。
本校での取り組みが、誰もが安心して暮らせる、思いやりにあふれた世の中の実現に向けた一助になれば幸いです。
あわてなさんな
谷川俊太郎さんの詩、「あわてなさんな」に心惹かれました。
「あわてなさんな」 谷川俊太郎
花をあげようと父親は云う
種子が欲しいんだと息子は呟く
翼をあげるわと母親は云う
空が要るんだと息子は目を伏せる
道を覚えろと父親が云う
地図は要らないと息子がいなす
夢を見ないでと母親が云う
目をさませよと息子がかみつく
不幸にしないでと母親は泣く
どうする気だと父親が叫ぶ
あわてなさんなと息子は笑う
父親の若い頃そっくりの笑顔で
私たちが子供を見るとき、どうしても大人の目線で見てしまいます。
そのため、失敗しないで最短距離で成功をつかめるように、先回りをしてあれこれ手伝いがちです。
でも、子供は、花(成功)をもらうより、種(可能性)をもらったほうが、うれしいのではないでしょうか。
種子を手間暇かけて世話をして、自らの手で芽吹かせ、花を咲かせる喜びを知る。
谷川さんの詩、「あわてなさんな」は、「子供の可能性を信じ、じっくり成長を待つ大切さ」を教えてくれてるような気がします。
ときには、ぐっとがまんも必要ですね。
遠くをはかるもの
昨日、2月4日(木)、立志式を行いました。
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下での実施ということで、内容を大幅に変更し、感染症対策を十分に講じた上で、2年生とその保護者の方々のみでの行いました。
式中、「誓いのことば」を堂々と発表する生徒たちの姿から、14年間の確かな成長を感じるともに、今後の更なる飛躍に期待が膨らみました。
私の式辞では、物部地区とも縁の深い二宮尊徳先生の言葉を贈りました。
遠くをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す
それ遠くをはかる者は百年のために杉苗を植う
まして春まきて秋実る物においてをや
故に富有なり
近くをはかる者は春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく
故に貧窮す
意味は、「将来を考える人は裕福になり、目先のことを考える人は貧しくなる。将来を考える人は、百年のために杉の苗を植える。もちろん、秋実るものを考えて春、種をまく。だから豊かになるのだ。しかし、目先のことばかり考える人は、春植えて秋に実るなど遅すぎるとして植えない。目の前の利益に迷って、何も植えようとしないで刈り取るばかりだ。だから貧しくなるのだ。」となります。
御存知のこととは思いますが、二宮尊徳先生は、江戸時代後期の農政家、思想家です。現在の神奈川県小田原市に農家の長男として生まれ、自らの努力で逆境を切り拓くとともに、惜しみなく農民を指導し、報徳仕法により桜町領をはじめ多くの農村を復興させました。
二宮尊徳先生の言葉を胸に、立志を迎えた2年生の皆さんが、ゲームやSNSなどの身近な誘惑に惑わされ「近くをはかる者」になることなく、「遠くをはかる」熱い思いを大切にして、夢の実現に向けて、積小為大の精神で一歩一歩前進していくことを期待しています。
しもつかれ
「しもつかれ:神社に供え、近所で分け合う、昔ながらの伝統食」
今日、2月3日(水)の給食に、栃木県の郷土料理である「しもつかれ」が出ました。伝統的な「しもつかれ」は、割とくせのある味ですが、給食では、小中学生にも食べやすいように、かなり工夫されています。
私が子供の頃は当たり前のように2月の初午の日に食卓に並びましたが、今頃はどうなのでしょうか。そういう我が家でも20年ほど見ていません。
「しもつかれ」は初午(はつうま:2月最初の午の日)に、わらをたばねて作った「わらづと」に入れて、赤飯といっしょに稲荷神社にそなえる行事食です。「しもつかれ」という名前の由来には下野(しもつけ:栃木県)だけで作るからという説と、酢むつかり(いった大豆に酢をかけた料理)からきたという説があります。「七軒の家のしもつかれを食べると病気にならない」といわれ、近所の人たちと分け合って食べることが多い郷土料理です。
「しもつかれ」に使うダイコンやニンジンは「鬼おろし」という竹でできた目のあらいおろし器を使います。材料を大きく削ることができるので水分がでにくく、野菜の風味を残すことができます。それぞれの家に昔から受けつがれてきた作り方があり、同じ「しもつかれ」でも、家庭によってずいぶん味がちがうようです。
時代の流れとともに郷土料理が家庭から姿を消しつつある中、学校給食で「しもつかれ」が出ることは本当に有り難いことだと思います。
食べるだけでその当時の記憶がよみがえってくる、そんな郷土料理はこれからも継承していきたいものです。
新しい時代に必要な力
昨日、1月27日(水)、全校朝会を実施しました。
私からは、「緊急事態宣言発令に伴う新型コロナウイルス防止対策の徹底」、「二十四節気(大寒)と日本人の季節感」、「新しい時代に必要な力」の3点を話しました。
話の中心である「新しい時代に必要な力」の要旨は以下のとおりです。
皆さんが生きる将来の社会は少子高齢化が進行し、現在、総人口の約28%である高齢者の割合が、30年後の2050年には、約40%になる見込みである。
人口自体も、現在の1億2600万人から、2/3の8000万人程度になると考えられている。
社会保障の面からも、1人で1人を支える大変な時代になる。
現在、第四次産業革命が進行していると言われている。
IoT(モノのインターネット)に代表されるように、あらゆるモノや情報がインターネットを通じて繋がり、それらが互いにリアルタイムで情報をやり取りしつつ、人の指示を逐一受けずに判断・機能し、システム全体の効率を高めるとともに新たな製品・サービスを創出していく、超スマート社会、Society5.0と呼ばれる社会である。
そのような時代を生きる皆さんに必要な力は何か。
・時代の変化に合わせて、様々な変化に積極的に向き合い、他者と協働して課題を解決していく力
・グローバル化が進展することから、国籍や人種を問わず、多様性を受け入れ協力して課題を解決する力(英語の学習は、ますます重要)
・対話により、結論を導き出してく力
・AIが苦手な部分として、目的そのもの考える力。そのためには、価値を見付け生み出す感性や好奇心、探求力などが必要。それらはAIによって代替できない、人間の強みである。
新しい時代を生きる皆さんには、教えてもらったことを忠実に再現する力だけでは、不十分で、与えられた課題を独創的な方法で解決する創造力や、課題そのものを自ら見付け改善していくような力が必ず必要になる。
それらを念頭に作られた新しい学習指導要領が、来年度、令和3年度から全面実施となる。
新しい学習指導要領のキーワードの一つに「主体的、対話的で深い学び」があるが、正に、新しい時代に必要な力につながるものだと思う。
皆さんが、変化の激しい30年後の世界でも活躍できるように、先生方と一緒に新しい時代に必要な力をしっかりと身に付けていこう。
(三菱総合研究所・未来社会構想2050より)
日日是好日
緊急事態宣言の効果もあってか、新型コロナウイルスの新規感染者数が着実に減ってきています。本県においても、昨日の感染者は18名と、昨年12月21日以来35日ぶりに20名を下回りました。
「日日是好日」という言葉があります。
今から千百年ほど前、中国の唐の国に雲門という禅僧がいました。
ある日、雲門禅師が修行者に、「これまでの15日にどう向き合ったかは聞かない。これからの15日とどう向き合うのか一言で言ってみなさい。」と言いました。
そして、答えられなかった修行者に代わり、雲門禅師は自ら「日日是好日」と答えました。
読み方は、「にちにちこれこうにち」とされていますが、「にちにちこれこうじつ」や「ひびこれこうじつ」などとも読まれます。
文字どおりに解釈すれば、「毎日毎日が良き日だ」となりますが、そこから発展して、「毎日が良き日となるよう努めるべきだ」、「日々について良いの悪いのと考える心を捨て去りなさい」、「どのような日も良い日だと受け止め、自分の生に感謝しなさい」など、禅問答だけに様々な解釈があるようです。
新型コロナウイルスについても、過ぎ去った時間ではなく、これからが大切です。日々の感染者数に一喜一憂せず、「日日是好日」、毎日が良き日になるよう努めていきましょう。
もう少しのがまんです。
今日は大寒
本日、1月20日(水)は、二十四節気の一つ「大寒」です。
「大寒」とは、冷気が極まって最も寒さがつのる頃を指します。
今日の真岡市の最低気温はマイナス8.4℃、午前4時に記録されました。凍えるような寒さです。
二十四節気は、季節を表す言葉であり、古代中国で誕生しました。
二十四節気は、1年を24分割するのですが、その分け方は、日照時間が最も長い「夏至」と最も短い「冬至」で2分割。昼夜の時間が同じ長さになる「春分」と「秋分」で4分割。それらの間に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」を入れて8分割。その8つをさらに3分割して24に分けます。二十四節気は、全て漢字二文字で表され、大寒の次は2月3日の「立春」です。
二十四節気を更に3分割したものが、七十二候となります。
今も昔も、日本人は、季節に寄り添いながら暮らしています。
日本以外にも四季のある国はたくさんありますが、ことさら日本人の季節感は称賛されます。
それは、幼いころから自然に親しみ、繊細な感覚を身に付け、季節を愉しむすべを会得しているからだと思います。
生徒の皆さんも、是非、二十四節気を意識して生活してください。
国際化、グローバル化が加速するこれからの時代だからこそ、日本のよさを感じ、日本人としての自覚を深め、自己がよって立つ基盤にしっかりと根を下ろすことが重要になると思います。
何も咲かない寒い日は
緊急事態宣言の再発令以降、本校においても徹底した感染防止対策を講じています。
そのため、様々な教育活動が制限され、窮屈さを感じている生徒も多いと思います。
しかし、今こそ日本中が一つになって、新型コロナウイルスの感染拡大防止を図るときです。
不自由さに負けず、頑張りましょう。
「何も咲かない寒い日は 下へ下へと根を伸ばせ やがて大きな花が咲く」
これは、元三洋電機の副社長、後藤清一さんの言葉です。
2000年のシドニーオリンピックで、日本女子陸上界初の金メダリストととなった高橋尚子さんが、高校時代の陸上部の恩師、中澤正仁監督から送られた言葉として、有名になりました。
高校時代の高橋選手は、全国的にはまったく無名の選手で、全国都道府県対抗女子駅伝の岐阜県代表に選ばれるも、区間順位は下から3番目の45位という結果でした。
それでもあきらめず猛練習を続け、見事世界一、オリンピック金メダリストに輝いたのです。
コロナ禍の今は、がまんのときです。
今こそ、下へ下へと根を伸ばすときです。
そして、コロナ禍が去った明日に、大輪の花を咲かせましょう!
物中生の底力を信じています。
緊急事態宣言発令中
昨日、1月13日(水)、政府は緊急事態宣言の対象地区域に栃木県を追加しました。
それを受けて、福田富一知事は、1月14日(木)~2月7日(日)までの期間について、全県民に以下のような対応を求めています。
・不要不急の外出自粛を要請(日用品の買い物、通勤・通学・通院等を除く)
・営業時間の短縮
・催物(イベント等)の開催自粛
県内の感染状況が、「ステージ4」(爆発的な感染拡大)に該当しており、人口10万人当たりの新規感染者数も一時全国3位になるなど、県内のここ1・2週間の深刻な状況を鑑みれば当然の措置だと思います。
これを受けて本校でも様々な教育活動を見直し、生徒の健康・安全の確保に向けて感染防止対策を徹底して参ります。
今後、学校行事等の急な変更があるかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。
2度目の緊急事態宣言になりますが、1度目よりはるかに感染が拡大しておりますので、今まで以上の緊張感を持って対応して参ります。
御家庭におきましても、不要不急の外出自粛や検温等、御協力のほど、よろしくお願いいたします。
挑戦し続ける1年に
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
いよいよ今日から3学期がスタートしました。
何より心配なのは新型コロナウイルス感染症に関して、新規感染者が急増していることです。
昨日1都3県に緊急事態宣言が発出され、本県においても警戒度がもっとも高い特定警戒が続いています。
学校においては生徒の健康・安全を最優先に、緊張感をもって感染防止対策を徹底してまいりますので、御理解・御協力のほど、よろしくお願いいたします。
さて、本日は3学期始業式がありましたが、感染症対策のため、2学期終業式と同様に校内放送とオンラインコミュニケーションツールを利用して実施しました。
主な話の内容は、以下のとおりです。
◇今年は丑年、その干支にあやかり、物事に誠実に向き合い、一歩一歩着実に前進してほしい。
◇改めて感染防止対策の徹底をお願いする。こまめな手洗いや手指の消毒、うがい、教室等の換気、マスクの着用、友達とのソーシャルディスタンスの確保、給食のときに会話を控えることなど。併せて、校外での生活についても、3密の回避や不用不急の外出自粛など。
◇3学期を次のステージへ進むための準備と鍛錬の期間にしてほしい。
・3年生:4月から希望に満ちた第一歩を踏み出せるよう、入試に向けて3年間の総復習をしっかりと行い、まずは確かな学力を身に付けること、そしてそれを支える土台として、心身ともに健康な生活を心掛けてほしい。
・2年生:4月から本校の最高学年、全校生のリーダーになる。人として、リーダーとしてあるべき姿、理想像を思い描き、一歩でも近づけるように努力してほしい。
・1年生:2年生になり後輩である新1年生を迎える。新1年生にとって見本となる2年生になってほしい。また、中堅学年として、3年生をしっかりとサポートできる存在になってほしい。
◇挑戦し続けることの大切さについて、2018年に日本人として26人目となるノーベル賞を受賞した本庶佑(たすく)先生の言葉を紹介する。
「人生は一度しかないからチャレンジしてほしい。1回や2回失敗したっていい。失敗しても諦めずに継続すること。
やる以上は全力で集中してやる。ずっとやってるとそのうち自分に自信がでてきて、道は拓けていく。」
本庶先生は、本来体に入った異物を攻撃するはずの免疫細胞が、がん細胞を攻撃しなくなってしまう現象の理由を突き止め、それを解除する方法を発見したことでノーベル賞を受賞された。
決してあきらめることなく、長い年月をかけて研究を続けた結果、発見が免疫治療薬「オプジーボ」として実用化され、がん免疫療法という新しい治療法の時代が切り拓かれた。
◇本庶先生の言葉を胸に、今年が皆さんにとって、自分の目標達成に向けて挑戦し続ける1年であってほしい。
一人の時間を大切に
本日(12/25)、感染症対策のため、校内放送とオンラインコミュニケーションツールを利用して第2学期終業式を実施しました。
各学年の代表が2学期の振り返りを発表しましたが、どの発表も2学期が大変充実したものであったこと、そして今後の抱負などが述べられており、すばらしい内容でした。
私からは、コロナ禍に負けず、学校行事や郡市駅伝大会、吹奏楽フェスティバルなどに全力で取り組み、大きな成果を上げたことを称賛しました。
また、さらなる飛躍を期待して、各学年に以下のようになお願いをしました。
1年生、中学校で経験した運動会や桜町祭などの、大きな行事はどうでしたか。先輩たちの企画力・行動力に驚き、付いていくだけでも精一杯だったのではないかと思います。しかし、頼りになった先輩たちも、いずれは卒業します。少しでも早く先輩たちにに追いき、追い越せるよう、その背中をしっかりと見つめ、努力してください。
2年生、昨年とは違い、十分な戦力として物部中を盛り上げてくれました。明日の物部中を担う期待の星として、一層の成長と活躍を楽しみにしています。また、マイ・チャレンジは中止となってしましたが、来年2月4日の立志式をよい機会として、将来の自分を具体的にイメージしてほしいと思います。
3年生、皆さんの2学期の頑張りには感謝の気持ちしかありません。想像以上と言うと皆さんを見くびっていたようで申し訳ないのですが、本当に想像をはるかに超える頑張りで、運動会や桜町祭を中心に、物部中を次のステージに押し上げるような、すばらしい活躍ぶりでした。ありがとうございました。そして、いよいよ受験が間近に迫ってきました。この冬休みは、関ヶ原ではありませんが、まさに「天下分け目の戦い」になります。例え限られた時間であっても、集中力によって想像以上に大きな差が出ます。全員が笑顔で合格発表の日を迎えられるよう、全力で学習に取り組んでほしいと思います。頑張ってください。
最後に、健康・安全を最優先し万全の感染症対策をとるために、人混みや不要不急の外出を避け、「我慢の冬休み」にしてほしいとお願いしました。
併せて、外出を控えることで「一人になる時間が持ちやすくなる」ことから、ゲームや動画視聴とはいったん距離をとって、自分自身のこと、例えば、「自分がどんな夢をもっているか、そのために何を学びたいか」といった自分の生き方について、ゆっくり考えてみるようお願いしました。
自分の人生の主人公は自分自身なのですから、ときには一人の時間をしっかりと持ち、自分の感じ方、考え方を大切にして、どう生きるべきかを深く考えることは、とても大切なことだと思います。
コロナ禍の冬休み、一人の時間を大切にして、自分自身としっかりと向き合い、ひと回りもふた回りも成長した生徒の皆さんと、来年1月8日の始業式で再会できることを楽しみにしています。
また、保護者の皆様、地域の皆様には、今年一年、大変お世話になりました。ありがとうございました。心から感謝と御礼を申し上げます。
それでは、来る2021年、丑年の令和3年が、皆様にとってすばらしい年になることを祈念しております。
どうぞ、よいお年をお迎えください。
赤鼻のトナカイ
「真っ赤なお鼻の トナカイさんは
いつもみんなの 笑い者
でもその年の クリスマスの日
サンタのおじさんは 言いました。
暗い夜道は ピカピカの
お前の鼻が 役に立つのさ
いつも泣いてた トナカイさんは
こよいこそはと 喜びました。」
今日はクリスマス・イブです。
12月に入って、クリスマス・ソングの定番「赤鼻のトナカイ」が街に流れ出すと、何となくウキウキした気持ちになりますね。
ところで、この赤鼻のトナカイの名前は何でしょうか。
名前は、「ルドルフ」と言います。
もちろん、歌詞にはトナカイの名前は出てきませんが、そもそもこの歌はアメリカの絵本「RUDOLPH the red-nosed reindeer(ルドルフ 赤鼻のトナカイ)」がもとになって作られたものです。
この絵本は、次のようないきさつで作られました。
ロバート・メイという男が、2年前に重い病気になり、長い治療を続けている愛する妻エブリンと、4歳の娘のバーバラと一緒にアメリカのシカゴに暮らしていました。彼の仕事はコピーライターでしたが、収入は それほどのものはなく、やっと入った給料も、妻の治療費や薬代になってしまい、生活は苦しくなる一方でした。
毎日、病気の妻と小さい娘の世話をしながら働いていたロバートは、それでも毎晩、かわいい娘のために、眠る前のお話の読み聞かせをしていましたが、1939年12月のある晩、小さな娘が ふと言った言葉に、ロバートが即興で創り上げて話して聞かせたのが、この「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」だったのです。
そのときの、4歳の娘バーバラの一言とは、「どうして、うちのママは みんなと違うの?」というものでした。
どうして わたしのママだけが、いつも苦しそうで、辛そうなんだろう?
どうして 他の家のママのように、ご飯を作ったり、私の着替えをしてくれたり、一緒にお出かけしないんだろう?
どうして うちのママは みんなと ちがうの???
ロバートは、それを聞いて心底動揺しました。
クリスマスが来るというのに、大事な娘のために 何もできない自分を責めたり、娘をかわいそうに思ったりしていたときだったので、バーバラの問いには、本当にどういう答えをしたものか、大いに悩みました。
それでも、父親である彼は、娘を喜ばせたい、なんとかしなくてはと思い、そのとき考えたのが、赤い鼻を持っているために辛い目にあっているというトナカイのお話です。
しかし、いじめられる原因となっていた赤い鼻が、霧の濃い吹雪の夜に、サンタクロースのそりの先頭を照らす明かりとなってみんなを導き一躍英雄となる、そんな話を寝る前の娘に毎晩のように話しました。
自分自身のコンプレックスを赤鼻のルドルフに託し、神様に創られた生き物はいつかきっと幸せになることを、幼い娘、病と闘う妻、そして自分自身に言い聞かせたかったからだということです。
※歌の歌詞は、絵本の内容を要約したものとなっています。
コンプレックスは、誰の中にもあります。
そのために、人をうらやんだり、無いものねだりをしたりします。
しかし、見方を変えれば、コンプレックスは自分を成長させるために、必要なものなのかもしれません。
コンプレックスを克服しようと努力したり、欠点を補うように長所を伸ばしたりすることを考えれば、コンプレックスはエネルギーの塊とも言えます。
そして、ルドルフのように何かをきっかけに飛躍を果たすことができることでしょう。
積小為大の精神を受け継ぐ物中生のみんなが、コンプレックスと向き合い、それに屈することなく、多きな飛躍を遂げてくれることを信じて、クリスマス・イブに贈る言葉とします。
頑張りましょう!
やる気が出ない
真岡市教育委員会が発行している、家庭教育通信「めざめ」の中に、「『やる気が出ない』と言って登校しない息子」の相談が載っていました。
中1の息子さんが、夏休み明けから登校を渋るようになり、「何をしたって意味がない」、「やる気が出ない」と言って、現在は完全に不登校になってしまい、母親がどうすればよいのか分からず困って相談した内容です。
それに対し、相談を受けた栃木県連合教育会相談員の高松千恵子氏の回答の一部は以下のとおりです。
《人間のやる気とは》
息子さんは「やる気が出ない」と言っていますが、人間のやる気とは何でしょう。
やる気とは、自分の存在の意味や価値を知ることなのです。そして、よい人間関係を持つ事なしに、人間にはやる気というものは出ないのです。
人は人と生き生きと交わりながら意欲や希望を見出していきます。
生き生きと生きている人は、よい人間関係を持って生きている人です。
いい友達に出会い、いい先生と出会い、生き生きと交わり、人間関係が豊かに広がっていけば、生きる意味や存在する価値をどんどん見出していけます。
人との関係で頑張る気力も生まれてきます。
なるほど、そのとおりだと思いました。
「やる気」には、自分の思いだけでなく、よい人間関係が必要不可欠なのですね。
本校でも、生徒たちのやる気を最大限に引き出せるよう、よりよい人間関係の構築に力を注いでいます。
お子さんの人間関係などで何か気になることがありましたら、気軽に担任まで相談ください。
星に願いを When You Wish Upon a Star
冬の夜空を彩る「ふたご座流星群」が、13日夜から14日の明け方にかけて出現のピークを迎えます。
ふたご座流星群は、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで「三大流星群」と呼ばれています。
午後8時ごろから見え始め、午後10時ごろから出現が本格化します。
国立天文台によると、新月が近いため月明かりの影響がない好条件で、天候がよければ1時間で最大55個前後が観測できるとのことです。
ピークは13日ですが、12日と14日の夜にも1時間に20個前後が出現するようです。
物中生の皆さん、この機会に流星群を観察してみてはいかがでしょうか。
流星は、ふたご座近くの「放射点」から四方八方に走り、空全体に現れます。
ふたご座の周辺だけに見られるわけではないので、観察に当たっては、街灯など人工の明かりが少なく、できるだけ空が広く見渡せる場所を選んで、空の広い範囲に注意を向けるとよいでしょう。
また、流星群の観察には、目が暗さに慣れるまで15分ほどは観察を続ける必要があります。
かぜをひかないように、暖かい格好で観察することも大切です。
太古の昔から、人類は星にたくさんの願い事をしてきました。
「ふたご座流星群」の流れ星に、物中生みんなの願い事がかなうように、お祈りするとしましょう。