校長室から

校長室から

6月講話

                      『時の記念日』

 5月の講話では春季大会で「個人、チームの足りないもの・課題は何か」を探してもらいたいと話しました。皆さん、課題が見つかりましたか? また、吹奏楽部の皆さん、いま自分が担当している楽器を、しっかり奏でることができていますか? いよいよ7月には、郡市総合体育大会各種大会、吹奏楽コンクール等があります。3年生にとっては最後の大会になります。残り少ない活動の中で、個人・チームの課題を克服し大会・コンクールに臨んでもらいたいと思います。

 今日は、初めに皆さんにクイズを出します。「世界中の人々が、だれでも毎日、毎日、同じ量だけ使っているものは何でしょうか・・・・・?」
その答えは、私たちの目には見えないもの、実は「時間」です。 確かに、時間は私たちにとって、みんな同じだけ平等に与えられているものです。私にとっての1日、皆さんにとっての1日、先生方にとっての1日も、みんな24時間です。神様に自分だけ25時間にしてくれと頼んだとしても、絶対に無理なことですよね。「時間」は間違いなく平等に与えられているものです。
 それでは、その「時間」というものを、いったいどのように使っていけばいいのでしょうか。これが簡単なようで、実はなかなか難しいものです。
 たとえば、朝会であいさつをしなければいけない私が3分遅れてしまい、皆さんはじっとその場で待つことになり、3分無駄になってしまいました。
 この無駄になった3分を再び取り戻すことは出来ません。ドラえもんだったら自由自在にタイムマシンを使って、過去に戻ることは出来ますが・・・。
 昔から時間を上手に使った人はたくさんいます。たとえば、伝記の本に出てくるような立派な仕事をした人々や有名なスポーツ選手たちの中にも、自分の時間を大切にし、上手に使っている人がたくさんいます。ぜひ、学校の図書室でどんな人がいるか調べてみてください。
 時間を有効に使うために、皆さん一人ひとりが日頃から30分でも1分でも「時間を大切にすること」を意識して生活を送ることが大事です。
 学校には日課表があり、時間が区切られています。
  朝7時55分のチャイムを自分の教室で聞けてますか?
  8時のチャイムで着席できていますか?
  授業の始まりのチャイムで着席できていますか?
 このような学校生活で約束された時間をしっかり守るという心を育ててほしいと思います。そして、チャイムでなく時計を見て行動が取れる生徒になってください。
 明日、6月10日は「時の記念日」です。私たち一人ひとりに、同じ量だけ等しく与えられている時間の使い方について、今後じっくり考えてみてください。

 最後に、毎月1回このように校長講話があります。これから講和後、皆さんからアンケートを採っていかせてもらいます。これは先生の振り返りでもあり、評価でもあります。講話を通して皆さんに話した内容が伝わっているかを知るためのものです。ぜひ、皆さんの意見等を聞かせてください。

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5月講話

                 『部活動への期待!』 『SDGsとは?』

 今日の全校朝会では、皆さんに2つのことを話します。
 1つめは、今週金曜日から行われる郡市春季各種大会のことです。昨年度は、春季・総体・新人大会と全部が中止となり、残念な思いをした年ではなかったでしょうか。野球部、サッカー部、バレー部、卓球部の皆さん、金曜日からの試合では、ぜひ強い気持ちで試合に臨み、チーム・個人の目標を達成してほしいと思います。また、吹奏楽部の皆さんは学校に残りますが、夏のコンクールに向けて毎日の練習に励んでください。
 さて、皆さんに問います。「試合って何でするんですか・・・?」「優勝するため」「勝って喜びを分かち合うため」など考えれば、もっとたくさんあるかと思います。
 私は、この問いに対し「トレーニング(練習)をするため」と答えます。私は31年間、中学生にサッカーを指導してきました。その間、現在J2の栃木SCが日本フットボールリーグに加盟した時から3年間、監督をしていました。監督になる前のコーチ時代に、日本サッカー協会の指導者A級ライセンスを受講した時に「MーTーMメゾット」という理論、実践の講習がありました。簡単に言うと、Mはマッチ(試合)ーTはトレーニング(練習)ーMはマッチ(試合)を指す言葉で、試合をしてチーム・個人に足りないもの課題は何かを分析し、練習で改善点を確認・修正して、修正したことが次の試合で生かせたか、そしてまた新たな課題を見付けることです。これを何度も繰り返すことで、チーム・個人の成長につながるという理論です。これはサッカーだけでなく、学習はもとより人生設計においても重要なシステムだと思います。
 冒頭で言った「チーム・個人の目標を達成してほしい」とは、この春季大会でチーム、個人の足りないもの・課題は何かを探してもらいたいということです。

 2つ目は、「物中SDGs」についてです。本日の4校時の全校総合の時間に、髙田先生から説明があります。進め方については4校時の全体総合でしっかり話を聞いてください。
 今、世界では宗教や民族の対立等が絶えず戦争や紛争、気候変動や生物多様性の喪失、海洋問題など顕在化する環境問題、台風・大雨、地震・津波とこれらの自然災害により、私たちは今、脅威にさらされているのが現状です。
 世界を変えるための17の目標(持続可能な開発目標SDGs)ができる以前は、「ミレニアム開発目標(MDGs)」といい、貧困・食料・健康と福祉・教育・ジェンダー平等・水とトイレの6つの目標が掲げられ、とくに発展途上国向けの目標からスタートしました。
 しかし、時を追うごとに地球的、地域的なレベルで人類の生存を脅かす環境問題や経済、社会面での諸課題の原因及び影響が、途上国のみならず先進国とも関わりが深いことから世界全体が協働して克服すべきものとの認識が共有され、先進国にも関わりの深い11の新たな目標(エネルギー、経済成長、産業と技術革新、不平等、まちづくり、持続可能な生産と消費、気候変動、海の豊かさ、陸の豊かさ、平和と公正、パートナーシップ)を加え、SDGsの誕生となりました。
 本年度の合い言葉「物中SDGs」宣言。サブテーマの「~世界の人々と同じ視野、考えを共有し、国際社会に貢献できる人を目指して~」の実現化を図るため、第1ステージとして「今、できること!」を、皆さん一人一人が、17の持続可能な開発目標の中から、自分が今できることで研究を深めていきたい内容を選択し、総合的な学習の時間や生徒会各種委員会等で、問題を解決するためにはどのような取組が必要であるか。各人が自らの問題として主体的に捉え、身近なところから取り組むことで、それらの問題の解決につながる新たな価値観や行動を身に付けられることと思います。
 それが本校の目指す生徒像「未来を切り拓く学力・人間力を身に付け、ふるさと物部に貢献できる生徒」につながることを願っています。私を含め先生方も一緒に学んで行きます。頑張りましょう。

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開校記念日講話

                      75回目の開校記念日
 今日は開校記念日に関わる話をします。28日水曜日に、本校は75回目の開校記念日を迎えます。28日が郡市春季陸上競技大会の予備日になっているため、本日、開校記念日について皆さんと一緒に振り返って見たいと思います。上級生は、何度か目にしたことと思いますが、薄れた記憶を呼び戻してください。

 物部中学校の開校記念日は4月28日です。それは物部中学校が、昭和22年、1947年、4月28日、学制改革により開校したからです。学制改革とは、戦後に行われた「六・三・三・四制」への改革のことで、それに合わせて、物部中学校が誕生しスタートしました。そのときの校名は、「物部村立物部中学校」です。

 創立2年後に新校舎が完成しましたが、今の校舎とは違う木造平屋建ての校舎でした。この写真は、創立6年後、昭和28年、1953年の校舎の様子です。場所は、今の物部中があるところと同じですが、周りの様子はかなり変わりましたね。

 この後は、物部中の歴史を年代順に振り返ってみたいと思います。前庭にある二宮尊徳像ですが、創立からわずか6年後の昭和28年、1953年、3月13日に建立されました。物部地区は二宮尊徳先生ゆかりの地であり、その教えは今でも地区内に息づいています。

 昭和29年、1954年、5月3日には、町制施行により二宮町が誕生し、校名も二宮町立物部中学校に変更となりました。当時の看板が放送室わきの職員玄関のところにありますので、ぜひ見てください。

 昭和30年、1955年、9月24日には、作詞・羽石五百里さん、作曲・鈴木満雄さんによって校歌が制定されました。

 昭和39年、1964年、9月24日には、校舎南側にフランス式庭園が完成しました。フランス式庭園は、左右対称になるように池や植栽を幾何学的に配置しているのが特徴です。有名な所で言うと、フランスのヴェルサイユ宮殿の庭園がこの手法の庭園で有名です。真岡市内の学校でこのような庭園を持っているところは、ほとんどありません。

 次に部活動での先輩方の活躍を振り返って見ましょう。昭和48年、1973年には、ソフトボール部が県大会で優勝しています。現在は、ソフトボール部はありませんが、プールのわきに当時使用していたバックネットやベンチがあります。そして、野球部。昭和52年、1977年に、北関東大会で優勝を飾ってます。野球部の皆さん、先輩方に負けないように、まずは県大会出場を目指して頑張りましょう。部活動については、この後また出てきますので期待してください。

 昭和53年、1978年、3月28日には、新校舎が完成します。色は多少違いますが、まさに、今、皆さんが使用している校舎ですね。左右対称のシンメトリー構造の鉄筋コンクリート3階建て校舎です。保護者の方の多くも、この校舎で学ばれたことと思います。

 校訓「まこと」「至誠・勤労・分度・推譲」が定められたのは、昭和59年、1984年、4月28日の開校記念日のことです。この校訓は、二宮尊徳先生の教えでもあり、とても大切な言葉です。みんなでこれからも取り組んでいきましょう。

 平成15年には、県駅伝競走大会で、女子が4位入賞を果たします。既に生徒数は、少なくなっていましたが、特設部として活躍してくれました。これは、物中生全員の力だと思います。明日、陸上競技大会があります。学校の代表として頑張ってきてください。

 そして、今から12年前の平成21年3月23日に真岡市と二宮町が合併したことにより、校名が今と同じ真岡市立物部中学校となりました。

 平成25年から26年にかけて、耐震化と外壁の工事が行われ、外観も今の校舎と同じになりました。

 平成27年には、バレーボール部が県総体で準優勝を飾り、見事関東大会出場を果たしました。部員わずか6名で戦い抜いたこと、一人でも欠けたら試合に出場できない中、精神力・責任感の強い生徒たちだったと思います。バレー部の皆さん、先輩に負けないように頑張りましょう。

 ここまで、物部中の歴史を簡単に振り返ってみました。もう少し詳しい内容を、年表の形でまとめ、校長室前に掲示してありますので、ぜひ見てください。
 今年で創立から75年目を迎えるにあたり、未来を切り拓く力(学力・人間力)を身に付け、ふるさと物部に貢献できる生徒を目指し、全校生徒91名、力を合わせて最高の物部中学校にしていきましょう。

 

 

開校記念日資料.pdf

 

 

 

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4月講話

           『今、できること(やるべきこと)!』

みなさん、おはようございます。今年度初めての全校朝会ですね。1学期がスタートして、2週間。皆さんはどんな2週間でしたか。
 始業式・入学式の学校行事、対面式・部活動紹介の生徒会行事に参加する皆さんの様子を見させていただきましたが、緊張感の中にも和やかさを感じる場面があり、皆さんが笑顔で一生懸命に様々な活動に取り組んでいることが確認できました。3年生は最上級生らしくリーダーシップを発揮して物部中をけん引して行こうとする姿、2年生は中堅学年として1年生のよき手本になろとする姿、そして1年生は先輩を見習いながら、あっという間に中学生らしくなってきましたね。これからの飛躍を予感させる行動に安心するとともに、大変うれしく思いました。
 5月11日(火)に、1学期の中間テストに変わる実力テスト、5月27日(木)に、全学年で学力調査があります。1年生は真岡市が、2年生は栃木県が、そして3年生は国が実施しているものです。将来、社会人になったときに必要な力は何か、大変役に立つ調査です。ぜひ、その結果で自分の弱点・補強するところなど学力を向上させるために『今、できること(やるべきこと)!』は何かを考えてください。これからの時代は、人工知能の進化など、変化の激しい予測困難な時代です。そこで頼りになるのは、「確かな学力」を身に付けることです。勉強は決して楽ではありませんが、自分自身のため、そしてよりよい未来社会を生き抜くために、取り組んで行きましょう。
 ここで91名がそろった初めての朝会なので、始業式・入学式で話した内容を整理したいと思います。
 始業式では、2.3年生の皆さんに2017年ダボス会議で17の目標を掲げ、「誰も置き去りにしない世界を目指して」世界各国の人々での取組、「SDGs」の話、入学式では、「リスペクトアザース」という英語の言葉を紹介しました。「自分以外の人やものを大切に思いましょう」と解きました。
 昨年度のスローガンは「物中進化 限界への挑戦!」でした。二宮尊徳先生の教えが息づく歴史と伝統のある物部中です。そして75歳を迎える今年、皆さんの先輩方のたゆまぬ努力によって、地域に誇れるすばらしい学校を、これ以上に発展させなければなりません。それには、91名が誰ひとりも置き去りなく、さらに物部中をよくしていくために、『今、できること(やるべきこと)!』は何か。そんな思いを込めて、「物中 SDGs」を生徒と先生方の合い言葉(スローガン)と考えています。皆さんが17の目標を一つ一つ理解していき、その中の一つでも実践できるものを見出すことが、これから社会に飛び出す皆さんは、世界の人々と同じ視野、考えを共有し合いながら、国際社会に貢献する人に成長していくと信じています。
 次に、「リスペクトアザース」ですが、相手(友達)を大切に思うことは、「SDGs」17の目標の中に当てはまる言葉かと思います。自分との違いに気づき、その人の立場に立って物事を考え、判断する能力を身に付けてほしいということです。先生は、皆さんと2・3年生は4月7日に、1年生は4月8日に出会いました。これから皆さん一人一人のことを理解しようと努力していきます。そして、皆さんがこの物部中で安心して学校生活を送れるよう、また、学習・部活動等で安全な環境で活動ができるよう先生方と協力して皆さんを見守っていきます。こういうことが、周囲の人を大切に思うことの一つかと思います。是非、この言葉「リスペクトアザース」を心にとめて学校生活を送ってください。
 この二つことを、今年度から新たに教育活動に組み入れていきたいと考えています。よろしくお願いします。
 最後にお願いです。始業式に新型コロナウイルス感染拡大の第4波の兆候と言いましたが、もはや第4波に入っているのが現状です。学校生活や部活動での対外試合等でのうがい・手洗い・消毒・換気・マスクの着用・ソーシャルディスタンス(フィジカルディスタンス)の徹底をお願いします。

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ありがとうございました

この度の定期異動で、真岡西中学校勤務を命ぜられ、物部中を離れることになりました。
2年間、明るく素直で元気いっぱいの生徒たちに囲まれ、また、保護者の皆様、地域の皆様から格別の御厚情を賜り、充実した日々を過ごすことができました。

学校だよりはもとより、学校ホームページに関しても、多くの方々に御覧いただき、心より感謝申し上げます。
様々な内容を発信して参りましたが、特に、学校経営理念である、「『地域貢献』『国際貢献』を合言葉に、二宮尊徳先生の教えが今なお息づくふるさと物部を愛し、夢を持って、広く国際社会で活躍できる生徒の育成」に関する内容を、数多く提供させていただきました。

校長として、至らない点が多々あり、十分な成果を上げることはできませんでしたが、本校を巣立っていく生徒の様子から、3年間の確かな成長と明日への希望を感じることができ、幸せでした。

勤務先は変わりますが、物部中学校のますますの御発展を、心よりお祈り申し上げます。 
2年という短い間ではありましたが、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。

令和3年3月30日  校長  市村 政幸

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