校長室から
今しかできないこと
先週、9月17・18日に修学旅行を実施しました。
コロナ禍の中での修学旅行ということもあり、方面を福島・那須に変更し、期間も一泊二日としました。
旅行中は生徒の健康・安全を最優先に考え、最新式のエアコンを搭載した観光バスの利用や手指の消毒の徹底、こまめな検温などを実施しました。
幸い発熱やかぜの症状のある生徒もなく、全員が無事に修学旅行を終えることができました。
3年生の明るさ、素直さ、前向きさにより、例年にも増して収穫の多い修学旅行になりました。
改めて3年生の確かな成長と強い絆を感じることができ、心からうれしく思います。
今回は修学旅行の実施自体が危ぶまれたところですが、一泊二日とはいえ、無事実施することができて、本当によかったと思います。
もちろん旅行はいつでも行けますし、高等学校等にも修学旅行はあります。しかし、小中9年間一緒だった仲間との旅行は今回が最後です。友情も一層深まったことと思います。
物事には「今しかできないこと」があります。
特に、感受性の強い思春期には、よりたくさんの「今しかできないこと」があると思います。
あのとき、あの仲間とだからこそ感じられることがあり、それは成長の確かな礎になります。
コロナ禍の中ではありますが、生徒の健康・安全を最優先しつつ、「今しかできないこと」を体験させられるよう、本校は学校行事等にも可能な限り取り組んで参ります。
謙虚な気持ち
棋士の藤井聡太八段が、手が付けられないなほどの強さを発揮し、快進撃を続けています。
7月16日に棋聖戦を制しタイトル獲得最年少記録を更新、また、8月20日に王位を獲得し史上最年少でのタイトル二冠保持と八段への昇段を果たすなど絶好調です。
まさに伸び盛りの藤井聡太八段ですが、タイトル戦の報道を見てとても印象に残ったシーンがあります。
それは、対局が終わった後の深いお辞儀です。目の前にある将棋盤よりさら深く頭を下げています。
負けたときは潔く、勝ったときは相手への敬意を表しより深くお辞儀をする。
将棋と対戦相手に礼を尽くす姿に、謙虚さを感じます。
謙虚な人は大きく伸びます。
「我以外皆我師」
謙虚な気持ちで、学ぶ心を大切にして、大きく大きく伸びましょう。
がんばれ物中生!
ファーストペンギン
本日、9月10日(木)、9月の全校朝会を行いました。
初めに、2学期学級委員の任命を行いましたが、そのやる気に満ちあふれた表情に頼もしさを感じました。
今後、桜町祭など大きな行事も控えています。2学期学級委員には、学級の中心となって活躍してくれることを期待しています。
次の校長講話では、運動会の振り返りを行ったあと、「ファーストペンギン」の話をしました。
主な内容は以下のとおりです。
魚を獲りたいペンギンは、海の様子をじっと観察するのですが、海の中にはペンギンの天敵であるシャチやアザラシなどもいるため、最初はなかなか飛び込もうとはしません。しかし、しばらくすると、あるペンギンが意を決して最初に飛び込みます。天敵に捕食されるリスクをものともせず、自分を信じてチャンスをつかもうとするこの勇気あるペンギンを「ファーストペンギン」と呼びます。そして、誰かが先人を切って飛び込めば、後に続いて次々と海に飛び込んでいきます。
「ファーストペンギン」は、天敵に食べられてしまうリスクはありますが、反面、誰よりも先にエサにありつき、おなかいっぱい食事をするチャンスを得ることができます。それだけではなく、仲間が安心して海に入ることができる状況をつくることで、群れに大きく貢献します。
学校生活においても、先生に何かを求められたときに、最初に手を挙げるのは難しいいことです。しかし、勇気を出して、手を挙げてファーストペンギンになれれば、自分の新しい可能性を引き出すことができます。
普段の生活でも、ファーストペンギンになることで、今まで見たことのない新しい世界を知るきっかけとなり、人生をより豊かなものにしてくれることでしょう。
皆さんが、最初の1歩を踏み出す勇気をもってファーストペンギンになってくれることを期待しています。頑張ってください。
3年生の底力
本日、9月5日(土)に秋季大運動会を実施しました。
今年は、新型コロナウイルス感染拡大を受け、生徒の健康安全を最優先に考え、内容を大幅に見直し時間を短縮して実施しました。
また、御来賓や地域の皆様方の参観を御遠慮いただき、各家庭2名までと入場制限もさせていただきました。
そのように制約が多い中での運動会でしたが、生徒たちはすべての演技に一切手を抜くことなく全力で取り組みました。
そこには、多くの喜びや笑顔、涙、感動がありました。
まさに、99名の生徒一人一人が主役の運動会、それぞれの個性をいかんなく発揮していました。
特に、3年生の頑張りには目を見張るものがあり、物部中の顔として、大いに運動会を盛り上げてくれました。
3年生のあまりの頑張りに、帰りの会にお邪魔してお礼を述べさせてもらったほどです。
コロナ禍の中で学校行事を実施する時間を生み出すことも容易ではありませんが、今日の運動会後の生徒の表情を見ていると、やはり学校行事は重要だということを再認識しました。
発展途上にある生徒たちは、それぞれの学校行事を節目として階段を1段上がるように成長していきます。
勝利を目指して奮闘すること、新しい役割に挑戦すること、係の仕事を責任をもって行うこと、喜びを分かち合うこと、涙する友人を慰めること、声を枯らして応援することなど、様々な経験が人を成長させます。
物部中学校はこれからも学校行事に力を入れて取り組んで参ります。
本日、応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、検温や片付け等をお手伝いいただいたPTAの役員や係の皆様、本当にありがとうございました。
ソーシャルディスタンスは思いやり
昨日、運動会予行を実施しましたが、突然の豪雨によりずぶ濡れになった生徒を午後帰宅させました。
保護者の皆様には、急な変更で御迷惑をお掛けしたと思いますが、生徒の健康を第一に考えての判断ですので、御理解いただきたいと思います。
さて、予行練習中、何度も「ソーシャルディスタンス、もっと離れて!」という指示が出ていました。
今年の運動会は、新型コロナウイルス感染症対策を行いながらの実施であり、当然例年とは違った内容が求められています。
生徒は例年との違いにと惑いながら、教職員もどこまで配慮すれば安全か悩みながらの予行練習となりました。
ところで、新型コロナウイルス感染症対策で他人と距離を取ることを「ソーシャルディスタンス」と言います。直訳すると「社会的距離」となります。
一般的に他人と距離を取る場合は、相手が嫌いなときや怖いときなどマイナスのイメージがあります。
しかし、コロナ禍の中での社会的距離は、みんなで安全に生きていくために保つ距離のことです。
ソーシャルディスタンスは、「あなたのことが大事だから離れています。」という思いやり、優しい気持ちをもって使う言葉です。
「ソーシャルディスタンスだね。」と言って友達が離れたら、「ありがとう。」と応える。
そんな思いやりあふれる社会は、とても素敵だと思います。
ソーシャルディスタンス等、新型コロナウイルス感染症対策に配慮した明日の運動会、御期待ください。