校長室から
ファーストペンギン
本日、9月10日(木)、9月の全校朝会を行いました。
初めに、2学期学級委員の任命を行いましたが、そのやる気に満ちあふれた表情に頼もしさを感じました。
今後、桜町祭など大きな行事も控えています。2学期学級委員には、学級の中心となって活躍してくれることを期待しています。
次の校長講話では、運動会の振り返りを行ったあと、「ファーストペンギン」の話をしました。
主な内容は以下のとおりです。
魚を獲りたいペンギンは、海の様子をじっと観察するのですが、海の中にはペンギンの天敵であるシャチやアザラシなどもいるため、最初はなかなか飛び込もうとはしません。しかし、しばらくすると、あるペンギンが意を決して最初に飛び込みます。天敵に捕食されるリスクをものともせず、自分を信じてチャンスをつかもうとするこの勇気あるペンギンを「ファーストペンギン」と呼びます。そして、誰かが先人を切って飛び込めば、後に続いて次々と海に飛び込んでいきます。
「ファーストペンギン」は、天敵に食べられてしまうリスクはありますが、反面、誰よりも先にエサにありつき、おなかいっぱい食事をするチャンスを得ることができます。それだけではなく、仲間が安心して海に入ることができる状況をつくることで、群れに大きく貢献します。
学校生活においても、先生に何かを求められたときに、最初に手を挙げるのは難しいいことです。しかし、勇気を出して、手を挙げてファーストペンギンになれれば、自分の新しい可能性を引き出すことができます。
普段の生活でも、ファーストペンギンになることで、今まで見たことのない新しい世界を知るきっかけとなり、人生をより豊かなものにしてくれることでしょう。
皆さんが、最初の1歩を踏み出す勇気をもってファーストペンギンになってくれることを期待しています。頑張ってください。
3年生の底力
本日、9月5日(土)に秋季大運動会を実施しました。
今年は、新型コロナウイルス感染拡大を受け、生徒の健康安全を最優先に考え、内容を大幅に見直し時間を短縮して実施しました。
また、御来賓や地域の皆様方の参観を御遠慮いただき、各家庭2名までと入場制限もさせていただきました。
そのように制約が多い中での運動会でしたが、生徒たちはすべての演技に一切手を抜くことなく全力で取り組みました。
そこには、多くの喜びや笑顔、涙、感動がありました。
まさに、99名の生徒一人一人が主役の運動会、それぞれの個性をいかんなく発揮していました。
特に、3年生の頑張りには目を見張るものがあり、物部中の顔として、大いに運動会を盛り上げてくれました。
3年生のあまりの頑張りに、帰りの会にお邪魔してお礼を述べさせてもらったほどです。
コロナ禍の中で学校行事を実施する時間を生み出すことも容易ではありませんが、今日の運動会後の生徒の表情を見ていると、やはり学校行事は重要だということを再認識しました。
発展途上にある生徒たちは、それぞれの学校行事を節目として階段を1段上がるように成長していきます。
勝利を目指して奮闘すること、新しい役割に挑戦すること、係の仕事を責任をもって行うこと、喜びを分かち合うこと、涙する友人を慰めること、声を枯らして応援することなど、様々な経験が人を成長させます。
物部中学校はこれからも学校行事に力を入れて取り組んで参ります。
本日、応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、検温や片付け等をお手伝いいただいたPTAの役員や係の皆様、本当にありがとうございました。
ソーシャルディスタンスは思いやり
昨日、運動会予行を実施しましたが、突然の豪雨によりずぶ濡れになった生徒を午後帰宅させました。
保護者の皆様には、急な変更で御迷惑をお掛けしたと思いますが、生徒の健康を第一に考えての判断ですので、御理解いただきたいと思います。
さて、予行練習中、何度も「ソーシャルディスタンス、もっと離れて!」という指示が出ていました。
今年の運動会は、新型コロナウイルス感染症対策を行いながらの実施であり、当然例年とは違った内容が求められています。
生徒は例年との違いにと惑いながら、教職員もどこまで配慮すれば安全か悩みながらの予行練習となりました。
ところで、新型コロナウイルス感染症対策で他人と距離を取ることを「ソーシャルディスタンス」と言います。直訳すると「社会的距離」となります。
一般的に他人と距離を取る場合は、相手が嫌いなときや怖いときなどマイナスのイメージがあります。
しかし、コロナ禍の中での社会的距離は、みんなで安全に生きていくために保つ距離のことです。
ソーシャルディスタンスは、「あなたのことが大事だから離れています。」という思いやり、優しい気持ちをもって使う言葉です。
「ソーシャルディスタンスだね。」と言って友達が離れたら、「ありがとう。」と応える。
そんな思いやりあふれる社会は、とても素敵だと思います。
ソーシャルディスタンス等、新型コロナウイルス感染症対策に配慮した明日の運動会、御期待ください。
命を守る行動を
今日、9月1日は「防災の日」です。
防災の日とは、「台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、それらの災害に対処する心構えを準備するため」の啓発日です。
9月1日の日付は、1923年(大正12年)に発生した「関東大震災」に由来しています。関東大震災では、相模湾一帯を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震により、死者・行方不明者は約10万5千人、建物の全半壊・焼失は約37万棟と関東一円に大災害がもたらされました。
日本はプレートの境目に位置しており、ひずみのエネルギーがたまれば必ず巨大地震が起きます。
政府の地震調査委員会は、関東大震災と同様の首都直下地震が、今後30年以内に70%の確率で起きると予測しており、今後も油断は禁物です。
加えて、近年全国各地で起きているの豪雨被害も心配されるところです。地震と違い台風や豪雨はある程度予測できます。自治体の避難情報を受けて迅速に行動することが重要となりますが、報道によると、分かりずらかった「避難勧告と避難指示の違い」も、避難指示に一本化される見通しです。
いずれにしても、災害発生時には「的確な判断」と「迅速な行動」により自らの命を守ることが何より大切です。
本校でも、避難訓練の充実等により災害発生時に自らの命を守る力を身に付けさせたいと思います。
【関東大震災のときにも発生したと思われる火災旋風】
冒険家の心意気を
今日、8月30日は、「冒険家の日」と呼ばれています。
それは、以下の冒険が全てこの日の前後に行われたことに、由来しています。
・1965年、同志社大学の遠征隊による世界初となるアマゾン川源流からのボート下りの成功
・1970年、冒険家の植村直己による北アメリカ最高峰マッキンリー(6194m)単独登頂成功
・1989年、海洋冒険家の堀江謙一による世界最小の外洋ヨットで太平洋単独横断成功
植村直己さんは、「エベレスト日本人初登頂」、「世界初の五大陸最高峰登頂者」、「犬ぞり単独行としては世界で初めて北極点に到達」など、冒険家として数々の偉業を成し遂げています。
「冒険とは生きて帰ること」と言っていた植村さんですが、1984年2月に「マッキンリー冬期単独登頂(世界初)」を成功させたあと消息が途絶え、下山することはありませんでした。
植村さんの偉業を称え、1984年4月に国民栄誉賞が授与されています。
生前、冒険家として活躍した植村さんは数々の言葉を残しています。
「みんな、それぞれが、何か新しいことをやる、それはすべて冒険だと、僕は思うんです。」
「必ず壁はあるんです。それを乗り越えたとき、パッとまた新しい世界がある。」
冒険に挑み、新しい世界を知る。物中生の新たな挑戦を楽しみにしています。