校長室から
平成31年度 新任式
4月5日に、新任式を行いました。
生徒会長さんから温かな歓迎の言葉をいただき、また初めて物部中の校歌を聞き、身が引き締まる思いがしました。
参加した2・3年生、78名の態度も大変立派でした。
第72回卒業式 校長式辞
桜町史跡公園の桜のつぼみも膨らみ、・・・・省略
ただいま卒業証書を手にした、42名の卒業生の皆さん、「ご卒業おめでとうございます。」
あなたがたは、物部中学校の「最高学年」として、よりよい校風を築き、下級生にすばら
しい模範を示してくれました。2年生の時の「とちぎっ子学習状況調査」では、「自分には
よいところがある」という質問に対して、自分に厳しいためか、否定的な回答の人が多くい
ました。これは日本の子供たち全体にも言えることです。そこで、私は、本校の学年・学級
の絆をより一層深め、認め合う集団をつくること、それによって、自己肯定感を高め、自信
をもたせ、挑戦意欲を高めることが大切と考えました。まさに体現してくれたのが、文化祭
で示してくれた、生徒会長の仕事の流儀、「人を支え 人に支えられる」という言葉でした。
運動会では、3年生が中心になって、全校生徒が支え合い、応援合戦や各種目で覇気のあ
る姿を見せてくれました。本校の目指している、「楽しい学校、信頼し合う学校」を地域の
方々や家族の方に見せてくれました。
文化祭でも、3年生が中心になって、全校生が支え合って、楽しい文化祭を演出してくれ
ました。特に、合唱コンクールでは、さすが3年生と言える合唱を聞かせてくれました。1
組の「虹」、2組の「あなたへ~旅立ちに寄せるメッセージ~」は、今でも心に響いていま
す。
学校のホームページには、クラスメイトの誕生日を祝福し合うなど、絆を深める、心温ま
るようすがたくさん掲載されました。さらに、私の誕生日まで祝ってくれて、「ハッピー
バースデートゥーユー」の歌を、生徒会長が音頭をとって、全校生徒で歌ってくれました。
「自己肯定感が高く、心やさしく、覇気のある3年生」と称賛できる言動をたくさん見せて
くれました。成長した姿を見せてくれた卒業生に、「ありがとう」と感謝したいと思います。
学習では、テストの結果が常に芳賀地区の上位に位置し、知識をしっかり身に付け、授業
は、活発に意見を交換し、学び合いのできる学年でした。めざす学校像の「励まし合い 学
び合い 高め合う学校」の模範でした。
ところで、今年は、元号が変わり、来年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催さ
れ、2025年には、大阪で万国博覧会の開催も決定しました。卒業生の皆さんには、この
ような夢のある、国際的なイベントをとおして、多くのことを感じ、学び、新しい時代を創
り上げてくれることを期待しています。しかし、今後、社会は急速に変化し、予測困難な社
会になるとも言われています。このような大きな時代の節目に、中学校の卒業を迎えられた
皆さんには、社会に主体的に関わることや、豊かな感性をもとに、自らの可能性を発揮し、
よりよい社会と、幸福な人生の創り手となる力を身に付けていくことが最も必要なことです。
そこで、卒業生には、人生という長い旅の道しるべにしてほしい言葉を贈ります。この字
は何と読むでしょうか。『失敗』
これは、失敗と書いて、「せいちょう」と読ませます。
卒業する皆さんへ、このような言葉を贈りたいと思います。『しっぱいと書いて、せいちょ
う』 昨年、野球の世界では、二刀流で有名な大谷翔平選手が野球の本場大リーグ
に挑戦しました。そして、伝説の人ベーブルースの記録を破り、アメリカ人を驚かせまし
た。大谷選手は大リーグに行く前にある新聞記者から次のような質問をされました。
「大リーグで成功する自信はありますか?」
これに対して、大谷選手は、
「僕にとっては成功するとか失敗するとかは関係ない。やってみることが大切です。」
と答えています。やる前から、結果を考える必要はないのです。とにかく、やってみるこ
と、挑戦してみることが大切なのです。何もしないことが失敗なのです。失敗の経験が
自分を成長させ、未来を豊かにするのです。うまくいかないときは、うまくいくためには
どうすればよいのか考えます。うまくいっているときの方が思考は停止しています。卒
業生の皆さんには、『しっぱいと書いてせいちょうと読む』、この言葉を胸に、何事にも
挑戦していく人生を歩んでほしいと思います。
在校生の皆さん。
卒業生が築いた、よき校風と伝統をさらに発展させることが皆さんの役割です。心の
通った温かい雰囲気を継承し、認め合いながら事故肯定感を高め、夢や志に挑戦し
ていく人になってください。新3年生を中心に、全員で協力し、さらにすばらしい物部
中学校を築いていきましょう。
最後に、今日まで、お子様を心から慈しみ、温かく見守り、育ててこられた保護者
の皆様、「お子様のご卒業、誠におめでとうございます。」3年間の本校に対する皆
様のご理解やご協力に、感謝申し上げます。
・・・・省略・・・・
それでは、卒業生がこれからの人生で、中学校で培った、自己肯定感、人への思
いやり、覇気のある行動をもとに、何事にも失敗を恐れず挑戦していくことを心から
願い、式辞といたします。
平成31年3月8日 真岡市立物部中学校長 清宮敏明
立志式 校長式辞より〈生き方〉
立志という大切な人生の節目を迎えた40名の2年生の皆さん、「おめでとう
ございます。」「立志式」とは、数え年で十五歳を祝う行事です。これまで皆さん
を大切に育ててくれた保護者の方や地域の方々に感謝し、将来の決意や目標
などを明らかにすることによって、大人になる自覚を深めることをねらいとしてい
ます。
先ほどの皆さんの「誓いの言葉」を聞いて、皆さんが自分の将来の夢や目標
を真剣に考え、自分はどう生きていくか、納得できる答えを見つけ出し、第一歩
を踏み出したと、感じました。
現代社会は、・・・・複雑で予測困難な時代を迎えています。また、今の子ども
たちの半数以上が将来、今はない職業に就くという予測や、・・・・。皆さんはこの
ような時代を生き抜いていかなければなりません。そこで、そのような社会を生
き抜いていかなければなりません。
そこで、そのような社会を生き抜いていける人とは、どのような人でしょうか。
私は、それは「志」を立て、ゆるぐことのない「自信」と「覚悟」をもって踏み出せる
人だと思います。まさに本校のめざす生徒像「自己肯定感を高め、心やさしく覇
気のある生徒」です。「自己肯定感」から「自信」が生まれ、「覇気のある行動」か
ら「覚悟」が生まれます。
ぜひ、残りの中学校生活で、自己肯定感をさらに高め、心やさしく覇気のある
生徒になるよう、努力してほしいと思います。
そこで、立志式を迎えるにあたって、社会教育家 後藤静香(せいこう)さんの
「第一歩」という詩を紹介したいと思います。
十里の旅の第一歩
百里の旅の第一歩
同じ一歩でも覚悟がちがう
三笠山にのぼる第一歩
富士山にのぼる第一歩
同じ一歩でも覚悟がちがう
どこまで行くつもりか
どこまで登るつもりか
目標が
その日その日を支配する
残り一年の中学校生活、そしてその後の長い人生という旅の行程を皆さんはど
のような覚悟で過ごしていくのでしょうか。
後藤静香さんは、覚悟のある第一歩が、一日一日の行動を決めると言っていま
す。私は、大切なことは、目標の高さではなく、絶対にやりきるという覚悟のある
第一歩を踏み出すかどうかだと思います。自分の目標を定め、覚悟を決めれば、
その日に行う勉強や部活動に向かう態度、生活行動が変わってきます。・・・・・
まずは、自信をもって強い覚悟の第一歩を踏み出してください。
保護者の皆様、本日はおめでとうございます。・・・・・
結びに、立志を迎えた皆さんの、これからの活躍と輝ける未来を祝福し、式辞
といたします。
全校集会 校長講話〈楽しい学校・豊かな心〉
2/3は節分ということで、2月の集会を本日行いました。
NHKのちこちゃん風に、本校の「ものべりーちゃんは知っている」で
行いました。
校長「今こそ、すべての物部中生徒に問います」
ものべりーちゃん「なぜ、鬼はつのがはえ、虎のパンツをはいている
のか?」
生徒「~~~~~~」
ものべりーちゃん「ボーと生きてんじゃねえよ」
校長「ものべりーちゃんは知っている」
校長「鬼の出入りする方角は鬼門とされ、この方角の邪気をはらった。
鬼門は方角で言うと北東、この方角を、子(ねずみ)を北として十二支を
時計回りに配置していくと丑(うし)寅(とら)となる。鬼の角は牛(丑)から、
トラ柄のパンツは虎(寅)からきている。
ところで、十二支を見て、丑、寅の反対側、つまり南西の方角にあるのが、
申(さる)、酉(とり)=キジ、戌(いぬ)。何か思いつくことは????
そう、桃太郎の鬼退治に出てくる動物です。」
校長「生徒たちの「オー」「へエー」・・・、と言う声がほしかった。 残念↓ 」
校長「日本の古き良き風習を大切にし、つないでいこう。」
朝会 講話 〈地域とともに生きる〉
返事をして、「任命証」を受け取ってくれました。特に、1,2年生の返事
は、やる気を感じる返事でした。よい学級をつくるためのリーダーになっ
てくれることを期待しました。
校長講話では、二週間後に2年生が立志式をむかえるということで、
『生き方を学ぶ』というテーマで、下の新聞記事を題材に話をしました。
「人はなぜ働くのか?」を考えましょう。
スーパー1年生と言われた作新学院の選手。計4度の甲子園出場を
果たしたが、最後の学年では監督から主将に指名され、思うような結
果を出せず苦しんだ。そんな中、練習に地道に取り組む姿勢でチーム
をまとめ、最後の夏、甲子園出場(三連覇)を決めた。新聞記事の写真
は、甲子園出場を決め、喜ぶ選手たちの傍らで、ホットしたように涙をぬ
ぐう主将の姿を写しだし、心揺り動かされる。
その後、大学で挫折を味わい、大学の野球部で裏方の経験をする。そこ
で、人のために汗を流すやりがいを学んだ。現在は、足利銀行に勤めて
いる。「地域のために役に立つ仕事がしたい」との思いから、就職先に
銀行を選んだ。現在は得意先回りに必要な営業や融資のノウハウを学
んでいる。「甲子園に出るために本気でがんばった日々が今の財産。」
今の目標は、「担当する企業の発展につながるよう、生きたお金の使い
道を提案したい」と思っている。ユニホームを脱いだ後の生き方でも後輩
や小中学生に手本を示す生き方をしていることに感銘しました。
人(社会)のために生きることのすばらしさを感じてくれたらうれしいです。
参考に、〈人生で成功する5つの条件〉を示しました。
① 凡事徹底 ② 人の気持ちがわかる ③ 人(社会)の役に立つ
④ 素直で明るい ⑤ 積極的(前向き)
※「人は何のために働くのか・・・」この問いは、生涯のテーマになると思います。
今回はその第一歩です。